一方、既婚女性では、女性が自ら関係を解消するケースがほとんどだと亀山氏は話す。
「女性は不倫関係にのめりこんでしまい、不倫相手のことしか見えなくなるというのは、男性の思い違いであることも。女性の場合『子供への罪悪感』や相手への気持ちが冷めて別れを決断することも多いのです」
フィンランドの研究では、男性は不倫率が上がると離婚率も同様に上がるのに対し、女性の場合は、不倫率が上がっても離婚率は上がらないという結果が出ている。
「既婚女性は不倫相手と最終的に一緒になるケースは少なく、夫に戻るケースが多い。既婚女性の不倫は、『不倫相手の魅力』に加え、『夫、家庭、結婚など現在の不満』があることで複合的に始まります。しかし、女性は夫や家庭、社会に対する『罪悪感』が最終的に勝る場合が多く、そのため不倫相手との関係を終わらせる人も多いのです。家族との関係を犠牲にしてでも不倫の刺激を求める人は少ないということなのでしょう」(田中氏)
いずれにしても、女性たちが男性のように単純な欲望だけで動いているわけではないことは確かなようだ。
※週刊ポスト2020年7月24日号