──選挙後は交流がなくなったんですか。

浜渦:その後、会社が潰れてエジプトに行ったと聞きましたが、たまに連絡が来ました。石原さんの事務所にいたときに電話があって、「百合子をカイロ大学に通わせるんだ。ただしアラビア語が全く分からないから、向こうの教材を全部日本語に訳して、丸暗記させる」と言っていました。勇二郎さんはビジネスでも政治でも挫折した経験から、息子の勇くんにはビジネスでの成功を託し、娘の百合子さんには政治家としての成功を託すようになったのではないでしょうか。

 勇くんはその後、ODA関連の仕事をするようになるし、百合子さんも日本にいたときはお母さんの影響が強かったのに、エジプトに行ってからはお父さんの影響が濃くなって、政治家を目指すようになっていった。彼らがあちらで体験した苦労が、より絆を強くしていったのでしょう。

──彼女とはいつ再会したんですか。

浜渦:キャスターになったあと、一緒に番組をやっていた竹村健一さんは石原さんと仲が良かったから、その縁で会いました。その後しばらくして、今度はお父さんが訪ねてきて「百合子の応援をしてくれ」と言う。参議院選に日本新党から出馬するから、応援してくれと。しかし、私はその頃、自民党の鴻池さんのお手伝いをしていたので、「私は鴻池さんに恩義があるからダメです」とはっきり言いました。

──なぜ小池百合子本人が頼みに来ないのか。

浜渦:私からしたら、小池百合子はお父さんが作り上げたものですから、お父さんも同体のつもりだったんでしょう。勇二郎さんの考えは、今利用できる、もっと言えば騙せる人に近づくということ。私はそう思われたから、彼にとって必要になったときだけ連絡が来た。それは彼女も同じです。

 彼女と私に関して、過去の因縁などと言う人がいるが、彼女は常に過去を否定し、今がどうあるか、どうすべきかだけを考える人。それもお父さんから徹底的に教え込まれたものだと思います。

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