スポーツ

巨人最下位なら原監督辞任も 「中畑清監督」誕生の現実味と広がる可能性

かつて巨人で2年連続で負け越した監督はいない(原辰徳監督。時事通信フォト)

かつて巨人で2年連続で負け越した監督はいない(原辰徳監督。時事通信フォト)

 2年ぶりの優勝を目指して開幕ダッシュに成功した巨人だが、坂本勇人や吉川尚輝の離脱で失速し、前半戦を借金5の5位で終えた。現在は新型コロナウイルス感染者が大量発生し、試合延期が続いている。そのうちに、最下位の中日にゲーム差3まで詰め寄られてきた(成績は7月29日現在。以下同)。

「しばらくベストメンバーを組めそうにないですし、苦戦が続くでしょう。選手が戻ってきても、計算できる先発投手は戸郷翔征くらい。優勝を目指してきたチームだけに、目標を失うと転落も加速しやすい。球団史上2度目の最下位の可能性もあると思います」(プロ野球担当記者。以下同)

 成績が悪化しても、山口寿一オーナーの原辰徳監督への信頼は厚い。7月20日、原監督は読売新聞東京本社で山口オーナーに前半戦報告を行った後、報道陣に「オーナーも野球をすごく、本当に親身になってね、見てくださっている。今後も変えずに新しい戦力の育成、若手を伸ばす。現状を分かった上で、オーナーと私にブレはないことが確認できた」と話した。原監督は昨年オフに新たに3年契約を結んでおり、今季の成績にかかわらず来季も指揮を執ることが既定路線だ。

「そうは言っても、最下位になったらさすがに続投は考えられない。Aクラスに大差をつけられてのBクラスでもファンが許さないでしょう。シーズン勝ち越しができるかは1つのポイントになります。昨年、原監督は61勝62敗の借金1でしたが、過去に巨人で2年連続負け越した監督はいません」

 2リーグ制以降、巨人が負け越したシーズンは8度ある。1975年(最下位)、1979年(5位)、1993年(3位)、1997年(4位)の長嶋茂雄監督、2005年の堀内恒夫監督(5位)、2006年(4位)、2021年(3位)の原辰徳監督、2018年の高橋由伸監督(3位)。圧倒的な人気のあったミスターは別として、堀内と高橋は辞任に追い込まれている。

「山口オーナーは今までの実績を考えて、原監督がこのまま監督を続ければ来年以降は良くなると考えている。たしかに2019年に3度目の監督を就任して、2連覇を果たしたまでは良かった。しかし、昨年8月に日本ハムで暴力沙汰を起こして無期限謹慎中の中田翔を獲得し、すぐにレギュラーで起用したことで、チームの雰囲気も変わった印象です。誰も口にはしませんけど、あれから選手間に原監督への不信感が生まれたのではないか。それが終盤戦での大失速につながっていった。

 今年の原監督は、中田がホームランを打った翌日でもスタメンから外すなど他の選手以上に厳しい起用法をしていますが、一度離れた選手の信頼を取り戻すのは難しい。また、今年の成績では過去の優勝も補強が大きかったと思われても仕方ない。坂本勇人を育てた実績はありますが、もう10数年前の話です。今の若手をどのくらい伸ばせるかは未知数です」

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト