『聖☆おにいさん』を愛読しているというのが彬子さま
ご鑑賞後、愛子さまは主演の吉岡秀隆(53才)に対し、「吉岡さんのフワッとした感じが、コトー先生にピッタリですね」と話されるなど、父娘そろって愛読されていることが伝わってきた。これまで日本百名山などを踏破されてきた陛下は、趣味の分野の本も多くお読みだ。
「中学校時代には、小説家・深田久弥さんの随筆集『日本百名山』に夢中になられ、山を舞台にした物語を数多く書いた作家で気象学者の新田次郎さんの小説はほぼすべて読破されています」(前出・別の皇室記者)
陛下は2009年、新田さんの代表作『劒岳 点の記』が映画化された際にも、試写会に足を運ばれている。また、2014年と2016年には登山専門誌にエッセーを寄稿されたことがある。
「陛下は“ベストセラー作家”です。昨年、新装復刊された、英オックスフォード大への留学記『テムズとともに 英国の二年間』は10万部を超えています」(前出・別の皇室記者)
常に周囲に警護やお付きの人間がいる環境から一転、自由気ままに外出できた留学生活の充実ぶりが伝わってくる名著だ。
「今年6月の訪英時に、留学時代に馴染みのあった地を雅子さまと訪れられたことは記憶に新しい。ご自身の著書の記述をさかのぼりながら、イギリスの町並みを眺められたことでしょう」(前出・別の皇室記者)
11才で亡くなったフィリピンの少女
《歌番組は見なくても、雅子さんは、その年から始まったテレビ番組の「プロ野球ニュース」は欠かさず見ていた。友だちから借りた漫画『巨人の星』(川崎のぼる画)に感動して以来、ボクシング漫画の『あしたのジョー』(ちばてつや画)などスポーツ漫画から手塚治虫の作品までよく読んだ》
『ザ・プリンセス 雅子妃物語』には、そうした記述がある。幼少の頃は『フランダースの犬』の読み聞かせを毎日のようにご両親にせがまれたという雅子さまだったが、中学校に上がってソフトボールに夢中になった頃には、劇画タッチの漫画を好まれたようだ。皇室に入られてからは、雅子さまが繰り返し手にされている一冊がある。
「フィリピンのストリートチルドレンの少女が過酷な状況で生き、11才で亡くなるまでを綴った『ロサーリオの死 少女の残したもの』という本です。著者はスウェーデン人ジャーナリストのマイグル・アクセルソン 氏。高円宮妃久子さまから贈られたものだそうです。
外交官というキャリアを持ち、娘を持つ母として、読み返すたびに、厳しい境遇に置かれている子供たちのことを決して忘れないという、皇族としてのお気持ちを改められているそうです」(皇室ジャーナリスト)
愛子さまは、2才のときに陛下が撮影されたホームビデオで元気に音読を披露されていた。手元には絵本『うずらちゃんのかくれんぼ』(きもとももこ作)。うずらとひよこが遊ぶ様子が色彩豊かに描かれる名作だ。
「愛子さまはたくさんの絵本に親しまれ、幼少の頃に公開された写真にはほかに『いないいないばああそび』(きむらゆういち・作)、『ぐりとぐらのあいうえお』(なかがわりえこ・作、やまわきゆりこ・絵)などが写っていました。当時皇太子だった陛下が、『はらぺこあおむし』(エリック・カール・作)の劇を鑑賞された際に、“うちの子もこの本が大好きなんですよ”と話されたこともありました」(別の皇室ジャーナリスト)