モンゴル滞在中、日本人とゆかりのあるモンゴル人と話される両陛下(2025年7月11日、撮影/横田紋子)
7月13日、天皇皇后両陛下は7泊8日のモンゴル滞在を終えて無事に帰国された。ご出発前、不安視されていたのは雅子さまのご体調だった。
「直前まで、現地でのスケジュールがなかなか明らかにならず、2年前のインドネシア訪問時とは違い主治医も同行することから、雅子さまのご体調が優れないのではないかという声はありました。実際、各行事は確実に両陛下でのご出席、陛下だけのご出席、雅子さまのご体調次第で両陛下でのご出席の3パターンが想定され、主治医の判断を仰ぎながら、出欠のご判断をしたそうです」(宮内庁関係者)
モンゴル滞在中の雅子さまは、想定よりもお元気で、当初は陛下おひとりとされた予定に加わる場面もあった。
「無理のない日程が組まれていたことも要因ですが、それ以上に、現地で命を落とした抑留者の慰霊など、今回のモンゴル訪問に寄せる雅子さまのお気持ちの強さが表れたのだと思います。
7月11日には、モンゴルの国民的祭典『ナーダム』をご覧になり、その場で『シャガイ』という指で羊の骨を弾いて的に当てる競技にも挑戦されました。陛下は5回挑戦し5回とも失敗でしたが、雅子さまは最初の挑戦で最高得点の的に命中させていらっしゃいました。周囲が、わっと湧き、和やかな空気が広がりました」(皇室ジャーナリスト)
最終日にはモンゴルの首都・ウランバートルから100kmほど離れたホスタイ国立公園をご訪問。出迎えた現地のスタッフが、両陛下に今年誕生した2頭の子馬の命名を依頼する場面もあった。
「陛下が『友(フレンド)』と名付けたのに対し、雅子さまは『愛(ラブ)』と、愛子さまの一文字を名付けられました。以前から大相撲のファンで、両陛下のモンゴル訪問を喜んでいらっしゃった愛子さまのことが頭にあったのではないでしょうか。おふたりの強い絆を感じる場面でした」(前出・宮内庁関係者)
さらに、今回のご訪問には、雅子さまのお召し物も華を添えた。長年皇室取材を続ける放送作家のつげのり子さんが解説する。
「8日の晩餐会では和服を選ばれましたが、令和になって以降、雅子さまが海外で和服をお召しになるのは初めてのこと。大統領夫人が民族衣装だったので、事前に調整されたのでしょう。モンゴルでは草原で馬に乗っているとき白い衣装は輝きを放つとされているので、そうした価値観も意識されたのではないかと思います。ナーダムを観賞されたときのロイヤルブルーのロングジャケットとワイドパンツも印象的でした。
大陸的で民族衣装を意識されたかのようなデザインでしたが、首元の紐のようなあしらいが雅子さまらしいと感じました。鮮やかな青の色合いはモンゴルの英雄、チンギスハンから着想されたのではないでしょうか」(つげさん)
※女性セブン2025年7月31日・8月7日号