スポーツ

「ダルはアーティスト、マー君はワーカー」とMLB現地解説者

 メジャーリーグを沸かせるダルビッシュ有と田中将大。共に好投を続けるが、勝利数や防御率などの結果だけ見ると田中が勝っている現状がある。これには、田中の球数の少なさ(テンポが良い)が打者へよい影響をもたらし、援護率(味方が点を取ってくれる割合)の高さにつながっているため、という分析がある。

 野球も人間がやるスポーツである以上、こうした感情の面も大きく関係してくる。投手としては、野手から「こいつを助けてやろう」と思われるかどうかという点も、結局は大きな差になるというわけだ。メジャーでコーチ経験のある野球評論家・高橋直樹氏が語る。

「田中にあるのはひたむきさ。日本から来てたどたどしい英語で頑張っていれば、周囲も自然ともり立ててやろうという気になり、それがいい結果を生んでいるように思います。一方、英語も話せるダルビッシュは1年目から堂々とし、力も見せつけた。大物がチームに加入するとよくあるケースで、近寄りがたい雰囲気が災いしているのではないかと思います。こうした緊張感はミスや凡打と無縁ではない」

 今やメジャーのエースといえる2人については、現地でもとかく比較の対象として語られる。それはもちろん、人間性についてもだ。MLBの現地解説者が語る。

「ダルビッシュはアーティスト(芸術家)、田中はワーカー(労働者)。投球を芸術家の作品のように捉え、その過程にこだわるダルビッシュに対し、田中は結果的にアウトになれば何でもいいという考えで、組織の中で自分の役割を果たすことに徹しています」

 実際、ダルビッシュの芸術家肌は随所に感じられる。

「性格がストイックで、求める水準が高いからか、味方のエラーに不満顔で唾を吐いたり、打ち取っていても自ら納得できなければ首を傾げたりするシーンはよく見られます。昨年、交代を命じられた際、監督に続投を直談判したことがあったが、こうした態度はチームメートにはわがままに見られる」(同前)

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン