また、皆さんの関心が高いのは外国人が生活保護を受けるかどうかの話ですが、これはもう憲法上外国人は対象ではないってことで最高裁が判断しているのですよ。しかしながら人道上等の問題があって、厚労省が通達でやっている。

 当該外国人が納税をしているかどうかで判断しているのではありません。税金を払っていようが払っていまいが「外国人は対象外」っていうのが現行憲法のもとでの生活保護法の解釈なので。外国人に生活保護をどういう条件で与えるかは国によって違うんですけれど、例えば日本の受給者の中では外国人は韓国籍が一番多いんですが……逆に韓国で日本人が生活保護を受けるとしたら韓国人と結婚して、子供を韓国籍にして、その子供が未成年、19歳までの人しかだめなんです。普通は相互主義だから、日本も韓国に対してこのようにすることは考えられますが、してないってことです。

 また、保護の申請があった場合、扶養義務がある親族がいる場合は扶養ができるかの照会を行うんですけれども、外国人に対してはやってない市があるんですよね。だからその部分も含めてが甘いと言う意見が出るのです。

 今の日本の生活保護って、全くそれにかかる義務がないんですよ。例えば、多くの外国では受けている生活保護からできるだけ早く抜けていただくための措置をとっております。ドイツなんかでは勧められた仕事を断っちゃいけないんだけど、日本にはそれがない。しかも生活扶助として支給される額が外国に比べてすごく水準が高い。この国では1か月6万円から8万円(生活扶助のみ。地域により幅がある。)1人あたり国民所得は日本と同水準の欧米先進国では3万円台までです。寮みたいなのに入れっていう国もあれば、デンマークなんかは国への借金になっていて、返す義務があるわけ。

 同じように「基本的人権」とか「生存権」が尊重されている国と言っても、実際の適用は国によって全部違うこと。日本は極めてゆるく甘く寛容に決めたので、生活保護を目当てに偽装残留孤児とか偽装日系人、とかがやってくる。働こうとして入ってきたんだけど、働けなかったのではないのですよ。はじめからその気はないのですよ。それはあまりにもばかばかしいというか、日本人をばかにしているのでみんな怒っているのでしょう。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン