こうして出演者やスタッフにも愛され、外に出しても完璧で、並外れたアナウンス技術をもったカトパンから「誰?」というミカパン=三上真奈アナに…。

 案の定、三上アナは、ちょっとした振りコメントでも何度も噛んだし、タイトルコールはそっけないし、ロケに出しても、「誰からも気づかれない」時期が続いた。

 いや、三上アナとて、学生時代、あの『セント・フォース』の“母体”ともいうべき『三桂』に所属し、御大・関口宏さんと共に『関口宏のザ・ベストセレクション』(BS-TBS)でアシスタントを務めていたのである。

 学生時代、『知ってるつもり?!』(日本テレビ系)で関口さんの隣に座っていた元祖・パンアナ、千野志麻アナと似た経歴をもっていたのだ。幼少期、10年も台湾などで暮らし、その後も海外留学を経験したり、中央区の観光大使も務めた“お嬢さま”でもある。

 その輝かしいプロフィールにフジテレビは期待をもって採用したのだと思う。

『~リアルスコープ』でも彼女を売り出すべく、さまざまなロケに出てもらっていた。カトパン同様、航空会社の制服に身を包み、グランドスタッフ(地上勤務。旧・グランドホステス)業務を体験してもらったこともあった。「でも、ホントに誰からも気づかれないんです。良くも悪くも現場に溶け込んでしまって、女子アナが体験ロケをしているように見えないんですよね」と当時スタッフがよくボヤいていた。

 現在、『めざましテレビ』で、カトパンやユミパン、ヤマサキパンらと共演しているミカパン=三上アナ。こうして名前を並べてみても、「ミカパン」はもっとも馴染みがないし、画面的にも、もっとも印象が薄いのが三上アナなのだった。

『~リアルスコープ』をやっていた頃は、なぜか『めざまし~』で「三上リポーター」と呼ばれていた三上アナ。いまはやっと「三上アナ」と呼ばれているが、「10年に1度の逸材」と言われるユミパン=永島アナや、“お笑い担当”で、変顔からモノマネまで完璧にやってのける山崎アナに比べると圧倒的に影が薄い。

 実は『~リアルスコープ』時代、前髪を上げて額を隠さないCAヘアに挑戦し、それがフットボールアワーの後藤輝基ら男性出演者たちにとても評判が良かった三上アナ。女性スタッフも「絶対こっちの髪型のほうが似合うし、カワイイ」と言ったのだけど、また厚めの前髪に戻し、現在もそのスタイルで出演しているせいか、顔が隠れてしまい、それもあって、顔を覚えてもらえない気もする…。

『めざまし~』のエンタメコーナーでは、芸能人の名前をかなりの頻度で間違えて、先輩アナらに注意される場面も多いし、ロケに出て何かに挑戦すれば、まるで“めざましガール”(モデルちゃんたち)のようなライト感。

 カトパンやユミパンに比べると小柄だということも関係しているのだろう。大勢の中にいると、やはり埋もれてしまうのである。

『~リアルスコープ』で一緒だった御縁もあり、私はミカパンを応援している。

 まずはミカパンというニックネームとはサヨナラしようではないか。幸か不幸か、パンアナの中でもっとも定着していないのだから。

 それに女子アナマニアには、薄味好みなファンが間違いなくいらっしゃる。頑張れ、三上真奈アナウンサー! 薄味を魅力におおいに羽ばたいてほしい。 

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