橋本:今まで人生、直感で生きてきました。たとえば、清純キャラからセクシーキャラに移行するときも、大反対の中、私はやるんだと決断して実行しました。自分がこうと決めた生き方は、絶対に曲げません。だから、ガラシャの持っている芯の強さは、自分にも通じるところがあるかもしれませんね。
――ガラシャはキリスト教信徒でしたが、教会に行きましたか?
橋本:役をいただいてから改めては行っていません。でも、実家の隣が教会だったので、子供の頃によく遊びに行っていたんです。聖書読んだり、キリスト教の方たちと触れ合う機会が多かったので、そういう記憶が頭の片隅に残っています。
――ガラシャは讃美歌を歌うシーンがありますが、苦労した?
橋本:ラテン語で2曲くらい覚えました。讃美歌を合唱するシーンも見どころです。色んな所で繰り返し歌って覚えました。新幹線の中でも練習していたら、声が漏れてしまって、前の席のおばちゃんに「うるさい」って怒られちゃいました。
――台詞はどうやって覚えますか?
橋本:歩きながら、動きながら覚えることが多いです。声に出しますね。
――今回は和服の役で、所作も含めていかがでしたか?
橋本:和服は元々好きなので、すごくしっくり着られました。歩き方とかすごく難しいんですけど、日舞をやっていたので、違和感は全くなかったです。ただ私、性格が雑なので、所作の先生に「もっとゆっくり、どっしり構えて歩きなさい」と指導をいただきました(笑い)。
――橋本さんは愛人キャラの印象がありますが、今回は真逆の、一途な女性の役ですね。
橋本:私は世間的に愛人というイメージが強いので、男性をたぶらかしそうと言われますけど、好きになったら一直線に走ってしまうタイプなんですよ。だからガラシャが決まった時に、正室を演じられるのかという声も多かったんですけど、私はすんなり入れました。
今回の役に関しては、愛人のイメージを忘れて、皆さんに見ていただきたいなって思います。あまりそっちのイメージが強すぎると、ちゃんとガラシャを見てくれないような気がするので。
――きり役の長澤まさみさんとの共演はいかがですか?
橋本:きりちゃんが明るくてかわいいので、すごくやりやすいです。長澤さんとのエピソードでは、印象的なアクシデントがありました。私の着物のお尻の部分が破けていて、それを長澤さんが見つけてくれたんです。
「なにかはいてますか?」って聞かれたんですけど、私は何もはいていなくて。そうしたら、自分がはいてる下着を脱いで、貸してくれました(笑い)。
――この作品で、橋本さんご自身が好きになれそうな男性キャラクターは?
橋本:小日向文世さんが、かなり面白く演じられているので、今回の『真田丸』の中では豊臣秀吉さんです。
――バラエティーだけではなく、女優業も増えてきましたね。
橋本:私は元々女優志望だったので、舞台を見たり、ワークショップに行ったりしていたんです。『真田丸』の現場は、レベルの高い素晴らしい役者さんが多いので、ものすごく楽しいです。これからも女優として作品に出られるように、今を頑張りたいです。
――念願叶って大河に戻ってきました。次に演じたい役はある?
橋本:今度は茶々様を演じてみたいです。竹内結子さんがされている役ですね。それから、『篤姫』が大好きだったので、もし夢が叶うなら、篤姫役もやってみたいです。
【橋本マナミ(はしもと・まなみ)】
1984年8月8日生まれ。山形県出身。1997年、『第7回全日本国民的美少女コンテスト』をきっかけに芸能界へ。グラビアアイドルとして活躍する一方で、女優として多数の映画・ドラマにも出演している。『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)出演中。
◇NHK大河ドラマ『真田丸』
毎週日曜、NHK総合20時、BSプレミアム18時放送。後世に真田幸村の名で「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と評されることになる、真田信繁の成長物語。三谷幸喜脚本。