芸能

北川悦吏子さん 今までNHKで脚本を書かなかった理由

脚本家の北川悦吏子さん(C)引地信彦

 9月23日から放送が始まったドラマ10『運命に、似た恋』。原田知世が演じる45才バツイチのシングルマザー(カスミ)と、斎藤工が演じる超一流デザイナー(ユーリ)が恋に落ちる大人のラブストーリーだ。脚本は『ロングバケーション』『ビューティフルライフ』(ともにフジテレビ系)など、数々の人気作品を手がけ、“ラブストーリーの神様”と呼ばれる北川悦吏子。NHKでは初執筆作となる。北川に創作秘話などの裏話をたっぷりと聞いた。

――今回、NHKで脚本を書くことになった経緯は?

北川:NHKさんからオファーがあったのが、昨年の秋頃でした。番組の視聴率分布図を見せてもらって、「ドラマ10」の視聴者層を知るところから入りました。この枠のドラマの特性を勉強をしようと思って、今までの放送作品を見ました。分析をレポートにまとめて局長とドラマ部の部長に提出したら、部長に「これ今度の部会で使っていい?」って聞かれました(笑い)。

 この枠は、年齢層が高くて、びっくりしました。50代60代70代あたりが多かったんです。そう思った時に「昔、少女だったあらゆる人に贈るラブストーリー」というキャッチコピーを考えました。

――NHKの初仕事は、大変だった?

北川:単純に、直しが多かったです(笑い)。私は脚本に人の手が入ることが苦手なんですよね。だから原作ものや実在の人物のものはやらないと公言しているんです。今回もオリジナルですが、監督が見えている景色を、すごい熱で私に注入してくるんです。

 すると、今書いているものが成立しなくなることもあるんです。そうなると解体して立て直すので、×3くらい大変になっちゃう。全8回の脚本だけど、24本分書いてるくらいの大変さでした。でもその分、深みのある作品になりました。私の疲弊は激しかったですけどね(笑い)。

――今までNHKでお仕事しなかったのはなぜですか?

北川:元々、フジの月9からデビューしているので、若い層に向けた作品を書くべきという気持ちがあり、あえてNHKをやらなくてもいいんじゃない、という気持ちはあったと思います。過去には、NHKからのオファーを断ったこともあります。

 でも、自分自身が年齢を重ねるにつれ、上の世代に向けた落ち着いた作品を書きたいと思うようになりました。そのタイミングでいただけたNHKからのオファーでしたのでありがたくお受けしました。

――大人の純愛がテーマですが、視聴者の年齢層を考慮した?

北川:そうですね。いわゆる月9を見てくれていた人たちも年齢を経ているので、今また胸をときめかせながら、前のめりで見てもらえるものを書きたいなという思いです。

――北川さんは当て書きをするので有名ですが、今回も?

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