さらに欲しいのは「面白キャラ」だ。『べっぴんさん』には「この人は笑わせてくれるだろう」と思わせるナイスなキャストが次々と出ている。父の生瀬勝久は『ごくせん』など数々のドラマで大いに笑わせてくれているし、執事の曾我廼家文童は喜劇の名脇役。義兄潔(高良健吾)の父・名倉潤はネプチューンで、伯父の妻節子はバラエティーでも人気の山村紅葉。父方のお祖母ちゃんは中村玉緒。もちろん、忘れちゃいけない伯父の本田博太郎の笑かす怪演技には熱烈ファンが多い。
 
 しかし、これだけの顔ぶれが揃いながら、このドラマではみんな、とっても真面目なのである。私も含めて、あれ、真面目な役?と意外に思っている人は多いと思う。唯一、すみれに見つめられると固まってしまう潔の友人岩佐(松下優也)がいるが、存在感はまだまだである。

 今後、商売を始めるすみれには、大いにしゃべり、時に自らコケるくらいの動きがほしい。そして、面白キャラだけで構成されていた奇跡の朝ドラ『あまちゃん』までとはいかなくても、『べっぴんさん』にも強烈な面白キャラを。待ってますから。

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