「両陛下は2年という月日は思いの外速く流れると強くお考えになっているのでしょう。両陛下は皇太子さまに、そして雅子さまに“ご覚悟に揺るぎはないか”ともご下問になったといいます。両陛下は常に皇室のあるべき姿を模索していらっしゃいました。特に美智子さまは、“皇室は祈りでありたい”と文書に綴られたこともある。国家の平和と日本国民の安寧を願うことは生半可な思いでは務まりません。日々の公務に丁寧に取り組むこともその1つです。美智子さまは改めて、雅子さまに“皇后になること”へのお気持ちを問われたのでしょう。皇太子ご夫妻にとっても、その行動の持つ重要性は充分に伝わっていたと思います」(前出・宮内庁関係者)

 それまで「次代のことは、次代の人に」と両陛下は思いを明かされてきた。その“次代”がすぐそこまで近づいていることを強烈に意識させる投げかけは、雅子さまの心にも重く響いたことだろう。

 かつて陛下は《女性皇族の存在は、実質的な仕事に加え、公的な場においても私的な場においても、その場の空気に優しさと温かさを与え、人々の善意や勇気に働きかけるという、非常に良い要素を含んでいると感じています》と語られたことがあった。

「美智子さまもお気持ちは同じだと思います。皇太子さまおひとりで公務に向かわれるのと、雅子さまがご一緒されるのではやはり出迎える人々の気持ちの盛り上がりが格段に違う。雅子さまには人を引きつけるパワーがおありなんです。重圧をはねのけて、将来の皇后として務めを果たしてほしいという思いもあったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 緊迫の7分間は、皇后としての時間が限られた美智子さまから雅子さまへの、“叫び”にも似た時間だったのかもしれない。

撮影■雑誌協会代表取材

※女性セブン2016年11月10日号

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