今回、大谷の代わりに緊急招集された武田のPR指数は、15.0で、大谷との差は歴然である。

「“高いほど優秀な投手”という指標なので、チームの総合的な投手力を計るのにもよく用いられますが、今回、大谷が筆頭だったWBC先発投手陣6人のPR合計数は135.7でした。それが、武田と交代することで指数は122.3と減少。先発陣の戦力は10%ダウンという言い方ができます」

 しかも、その史上最弱投手陣が対峙する相手打線は過去の大会と比べて明らかに手強い。MLB研究家の福島良一氏が解説する。

「今回はMLBのタイトルホルダーが数多く顔を揃えている。前回WBC優勝のドミニカにはカノー、クルーズ(ともにマリナーズ)にマチャド(オリオールズ)の強力打線がいるし、米国代表にも2年連続で本塁打、打点の2冠を達成したアレナド(ロッキーズ)ら強打者が並びます。

 また前回大会で準優勝だったプエルトリコも捕手・モリーナ(カージナルス)を中心に鉄壁の内野陣を誇り、ベネズエラにも2012年に三冠王になったカブレラ(タイガース)をはじめ各ポジションにMLBのオールスター級が並ぶ。たとえ大谷がいたとしても、優勝へのハードルは非常に高くなっている」

※週刊ポスト2017年2月24日号

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