ライフ

『奇跡の歌』が紡ぐ80年の記憶 ペギー葉山さんと「運命の糸」

「南国土佐を後にして」を歌ったペギー葉山さん

 作家・ジャーナリストの門田隆将氏が上梓した『奇跡の歌 戦争と望郷とペギー葉山』(小学館刊)。推薦する作家・五木寛之氏は「昭和の人々が次々と去っていく。さびしい。しかし、ちいさな幸せを大事に生きたペギーさんが紡いだ物語は、これからもきっと色褪せずに続くことだろう」と評した。運命という言葉だけでは表わせない「奇跡の歌」が辿った道とは──。(文/門田隆将)

 * * *
「えっ、まさか」

 全く予想もしなかったペギー葉山さん急逝のニュースが流れた今年4月12日、私は、4か月前のペギーさんへのインタビューを思い起こしていた。

 ある歌がつくりだした80年の長きにわたる一本の不思議な運命の「糸」について、私は取材を続けてきた。その集大成として昨年12月14日、都内のホテルで、彼女にインタビューさせてもらったのだ。その時、ペギーさんはその不思議な歌の運命について、私に熱く語ってくれた。

「運命の扉が、次に次に、と開いていくんですよ。私には歌の神さまがついているのかな、と思いました」

 ひとつの曲──それは、昭和33年12月、NHK高知放送局の開局記念番組「歌の広場」で歌った『南国土佐を後にして』である。

 その後、空前のヒット曲となり、それがきっかけになって、のちに東日本大震災の時に被災者たちを勇気づける歴史的な歌が生まれることになる。

 しかも、『南国土佐──』は、先の大戦のさなか、極限の戦場で兵士たちが生み出し、歌い継いだ“望郷の歌”がもとになっていた。ペギーさん自身もまた、その運命の歌に対して深い思いを抱いていたのである。

関連記事

トピックス

12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「クマが人里に降りてくるのは必然」「農業は野生動物に対する壮大な餌付け」 知床・ロシアでヒグマを撮った動物写真家が語る “現代の人間に欠けている自然観”
NEWSポストセブン
11人家族の宮前家
《子ども9人“大家族のパン屋さん”》「店員さんが注文を覚えきれなくて(笑)」11人家族のインフレ“金銭事情”と、大人数子育てで培ったこと「マニュアル本は役に立たない」
NEWSポストセブン
インフルエンサーのぴきちんさん(Instagramより)
《2年連続ポストシーズン全試合現地観戦》大谷翔平の熱狂的ファン・ぴきちん、全米巡る“体力勝負”の脅威の追っかけはなぜ可能なのか
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン