そもそも、八角理事長は“求心力の強いトップ”ではない。2015年11月、当時の北の湖理事長が急逝したことを受け、事業部長から理事長代行に昇格。小勢力の高砂一門の所属ながら、最大派閥の出羽海一門や二所ノ関一門、時津風一門が支えることで成立してきた体制だ。若手親方の一人はこういう。

「亡くなった北の湖理事長と対立関係にあった当時の九重親方(元横綱・千代の富士=故人)を除けば、“元横綱の適当な後継者”が八角親方くらいしかいなかった。バランス感覚に長けていて理事長職をそつなくこなしてきたと思うが、今回のような緊急事態では北の湖理事長のような強いリーダーシップが発揮できない。このまま批判の応酬とスキャンダル合戦が続けば、公益財団法人である協会を所管する文科省からも、何か指導や処分が入るかもしれない。そうならないためには、別の理事長を立てる必要がある。そこで名前が挙がっているのが、元横綱・大乃国の芝田山親方(55)なのです」

 今回の理事選では貴乃花親方が落選し、伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士、57)が出馬を断念。その結果、3月にスタートする新体制の理事10人のうち“元横綱”は八角理事長を除けば、二所ノ関一門から初当選した芝田山親方だけなのである。

◆ガチンコとスイーツ

 2010年、力士による野球賭博が発覚した責任を取って当時の武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海、70)が辞任した際、後を継いでトップの座に就いたのが大乃国の師匠だった放駒(はなれごま)親方(元大関・魁傑=故人)だった。

 前出の若手親方は、「当時のことを振り返っても、負の連鎖が続く今の協会のトップになるべきは、芝田山親方だろう」と続ける。

関連記事

トピックス

ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
【長野立てこもり殺人事件判決】「絞首刑になるのは長く辛く苦しいので、そういう死に方は嫌だ」死刑を言い渡された犯人が逮捕前に語っていた極刑への思い
NEWSポストセブン
ラブホテルから出てくる小川晶・市長(左)とX氏
【前橋市・小川晶市長に問われる“市長の資質”】「高級外車のドアを既婚部下に開けさせ、後部座席に乗り込みラブホへ」証拠動画で浮かび上がった“釈明会見の矛盾”
週刊ポスト
米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
問題は小川晶・市長に政治家としての資質が問われていること(時事通信フォト)
「ズバリ、彼女の魅力は顔だよ」前橋市・小川晶市長、“ラブホ通い”発覚後も熱烈支援者からは擁護の声、支援団体幹部「彼女を信じているよ」
週刊ポスト
新聞・テレビにとってなぜ「高市政権ができない」ほうが有り難いのか(時事通信フォト)
《自民党総裁選の予測も大外れ》解散風を煽り「自民苦戦」を書き立てる新聞・テレビから透けて見える“高市政権では政権中枢に食い込めない”メディアの事情
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
NEWSポストセブン