「今回のアイスは途中から変わってきて難しそうでした。途中でストーンを削った(研磨した)影響もあるかもしれません。イギリス戦、スイス戦と連敗したあたりは、知那美の笑顔も消えがちだったんです。知那美は調子がいい時は楽しそうにやっていて、手がつけられないくらい(ショットが)決まるけど、負けている時に顔に出ることがあるから、リラックスしてほしくて。笑顔で(にっこにっこにーを)やったらさっちゃん(藤沢五月)もゆうみ(鈴木夕湖)も和むかな、と思って」
矢澤にこのトレードマークはツインテールと笑顔だ。ツインテールではないが、LS北見もなんといっても笑顔が印象的なチームで、キーワードと言っていい。「アイドルになるためにどうするか、しっかり考えている」と菜津季さんが好きな矢澤にこのように、笑顔を取り戻してメダルに向かって欲しい。そんな願いが込められていたのだろう。
韓国戦こそ惜しくも一歩、足りなかったが「最後の2試合は私たちらしい試合で締めくくれてよかった」と鈴木が大会後に語っていたように、第1エンドに取られた3点を猛追する緊迫したゲームを見せてくれた。イギリス戦の興奮と緊張に満ちた素晴らしいゲームは今さら語るまでもないが、吉田姉妹は揃って85%という高いショット成功率を記録するなどして勝利をおさめた。にっこにっこにーが要因とまでは言えないが、ポジティブな材料であったことは間違いない。
チームは2月27日に都内で解団式を行い、故郷の北見に凱旋。
なっちゃんは、「人懐っこいけれどデリケートな部分も持ち合わせている」知那美と、「時には努力が実らないこともある、ということを知っている芯の強い」夕梨花という吉田家が誇るふたりの妹をどんな言葉で迎えるのだろうか。
「うーん、かける言葉は特にないけど、『ラブライブ!』を見るように勧めます(笑)」