ライフ

明治維新150年 ハワイと箱根を繋ぐ数奇な物語

富士屋ホテル創業者・山口仙之助(『箱根富士屋ホテル物語』より)

 日本近代史を語る上で大きな転換点となった明治維新から、今年は150年という節目の年である。その150年前、遠くハワイの地へと海を渡った者たちがいた。彼らは明治元年にちなみ、「元年者(がんねんもの)」と呼ばれている。

 現在では日本人に圧倒的な人気を誇るリゾート地となったハワイだが、当時はまだアメリカに併合される前、ハワイ王国の時代である。そこに“ある日本人”がいたという──。

 激動の時代の片隅で、南の島の歴史の中に埋もれていた“謎の男”の存在。ノンフィクション作家で箱根の「富士屋ホテル」創業家の末裔である山口由美氏にとって、その正体を明らかにすることは、宿命といっても過言ではなかった。以下、同氏による渾身の報告だ。

 * * *
 元年者150年の節目は、私に24年前のある記憶をよみがえらせた。

 1994(平成6)年、最初の単行本である『箱根富士屋ホテル物語』を出版した時のことだ。私の曽祖父にあたる創業者について、ハワイから問い合わせがあったのだ。ハワイで日本語新聞の記者をしているという、日系移民史の研究者だった。

「元年者がハワイに上陸した時、仙太郎という男がいて、通訳をしてくれた」という伝承があり、『石村市五郎立身談』という元年者の聞き書きに〈此仙太郎と云ふ男は、今では箱根の塔の澤に大きなホテルを開いて居るそうです〉と記述があるという。驚くべき話だった。

トピックス

出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でハリー・ポッター役を演じる稲垣吾郎
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演、稲垣吾郎インタビュー「これまでの舞台とは景色が違いました」 
女性セブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン