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平成中期の政治を振り返る 「小泉改革」で自民党ぶっ壊した

彗星の如く登場したが、その評価は(時事通信フォト)

 平成の政治を10年刻みで見ていくと、それぞれのディケイド(10年間)に大きな特徴がある。平成11年(1999年)~平成20年(2008年)で存在感が際立っていた政治家の功罪を辿る。

◆五人組談合と「加藤の乱」

 2000年、在任中の小渕恵三首相が倒れると、青木幹雄・官房長官や村上正邦・参院議員会長らのいわゆる「五人組」の密室談合により森喜朗首相が誕生した。「神の国」発言や「無党派層は寝ていてほしい」などの失言で支持率は底辺を這った。

「首相時代のえひめ丸事故では一報を受けた後もゴルフを続けた。その責任を忘れて今も東京五輪組織委員会会長に居座っている。首相に推したことは失敗だった」(村上氏)

 そんな森内閣に自民党内から倒閣の動きが起きる。加藤紘一・元幹事長の「加藤の乱」だ。野党・民主党と組んで内閣不信任案を成立させようとしたが、同調者を切り崩されて保守本流の宏池会(加藤派)は分裂に追い込まれた。

「加藤の乱で自民党のリベラル勢力を大きく後退させた責任は重い」(松田喬和・毎日新聞特別顧問)

◆「日朝会談」「郵政解散」小泉劇場の“劇薬”

 その後、彗星の如く登場したのが小泉純一郎氏だ。「自民党をぶっ壊す」と総裁選に出馬すると、「角栄の娘」田中真紀子氏の応援を得てみるみる旋風を起こし、最大派閥の旧小渕派が擁立した橋本龍太郎元首相を圧倒して首相の座に就いた。「小泉時代」の始まりである。

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