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「石ぐらい投げられても…」 天皇陛下の沖縄への思い

国民に何を伝えようとしているのか(時事通信フォト)

「在位30年記念式典」で、国民に語りかけた天皇陛下の姿は、いよいよ平成という時代の終わりが迫ってきたことを実感させた。天皇陛下は国民へ何を伝えようとしているのか。皇太子時代からの数々の発言をまとめた単行本『天皇メッセージ』から、そこに込められた思いを著者・矢部宏治氏と一緒に考えたい。

 * * *
 この在位30年式典では、沖縄出身の歌手、三浦大知さんが「歌声の響」という歌を歌ったことも話題を呼びました。ここには天皇・皇后の足跡と問題意識を知るうえで、重要な鍵が隠されています。

 1975年に昭和天皇の名代として初めて沖縄を訪れるにあたり、明仁皇太子は、周囲にこう語ったといいます。

◆「石ぐらい投げられてもいい。そうしたことに恐れず、県民のなかに入っていきたい」
◆「何が起きても受けます」

 アメリカとの戦争で、沖縄は本土防衛の捨て石となり、20万人近い人々が命を落としました。そのため沖縄では昭和天皇に対し、その戦争責任を問う厳しい声が多かったのです。

 実際、皇太子・皇太子妃がひめゆりの塔を訪れたときには、石どころか、新左翼の過激派から火炎瓶を投げつけられる大事件が起きました。しかし、それでもスケジュールを一切変えることなく、お二人は慰霊の旅を最後まで続けられました。

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