いったん美容整形をした人は、その後も繰り返し整形をし続けると言われるが、彼女もその例に漏れない。最初の手術で顔のエラ、頬骨を削った影響で頬がたるむことを恐れ、香港から日本へ一時帰国して2回目の手術を受けた。まだ二十代だったが、リフトアップをしたのだ。

「整形で顔が変わったことで、自分の見た目を保つことや意欲を持って生きることへのモチベーションが上がったんです。それを続けるには、私の顔がどう見えるかはとても大事。そして、整形は一回やると、どんどん欲が出る。メンテンナンスも必要だしね」

 その後、鼻にも新しくプロテーゼを入れて鼻筋を整え、注射やフェイスリフトなども繰り返していった。それは、鏡に映る自分の顔を、少しでも理想に近づけるために必要な努力だった。

 テレビを見ていると、彼女はすぐに「この人、美容整形しているな」「すごく上手にメンテナンスしているな」と気付かされることが多いという。その人たちの誰もが整形を受けたとは告白してもいないし、疑問を投げかけられても否定することも多い。どう応じるかはそれぞれの自由だから、整形を伏せてすましている女優やタレントをみても、とくに何の感情もわかない。

「私は家族にも友人にも整形したことを隠さないけれど、公表するかどうかは本人の自由だと思う。ただ、プチ整形などを何度も繰り返しているような跡をみると、整形をしたい動機が違うのかなと感じます。モテとか、目の前の人の評価が気になる人なのかなと。整形に総額2億円超かけたと公言しているタレントのヴァニラさんのほうが、私はあり方として近いと自分では思っています」

 フランス人形になりたいから整形を続けていると公言するヴァニラは、理想を目指して生きることと整形することが分かちがたく結びついている。うにこさんはフランス人形になりたいわけではないが、理想とする強い女性になりたいという気持ちを三十年前から持ち続けている。大きな目標のための整形というところに、近い存在だと感じる理由があるのかもしれない。

 21歳という若さで最初の離婚を経験し、その後、今度こそ幸せになりたいと30歳の時に再婚した夫との生活も、実は順調とは言いがたい結果になってしまった。しかし、この先も整形を続けていくことは、理想の“強い私”になるための不断の努力だからやめられない。この努力が続けられる限り、人生で再び大きな困難が降りかかってきたとしても、これからも必死で立ち向かえるという手段のひとつにすぎないのかもしれない。

●はっとり・なおみ/広島県出身。保育士、ツアーコンダクターを経て香港へ。日本語学校で働きながら香港中文大学で広東語を学んだ後、現地の旅行会社に就職。4年間の香港生活を経て帰国。著書に『世界のお弁当: 心をつなぐ味レシピ55』ほか。

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