芸能

家族が語る市原悦子さんの「兆候」は「背中のこり」と「盲腸」

今年1月、亡くなった市原悦子さん

 今年1月、突然の訃報となったのは、ドラマ『家政婦は見た!』(テレビ朝日系)や、アニメ『まんが日本昔ばなし』(TBS系)のナレーションでおなじみの女優、市原悦子さん(享年82)だ。

 市原さんは2014年に最愛の夫・塩見哲さん(享年80)に先立たれてから2年後に、病気との闘いの日々が始まる。

 夫を亡くした市原さんの当時の様子を、姪の久保久美さんが振り返る。

「叔父ちゃんの火葬の時には、叔母ちゃんは憔悴しきって『私もすぐ行くから』と口にしていました。ショックが大きく、誰かが常にそばにいることを望みました」

 樹木希林さんと内田裕也さん夫妻や津川雅彦さんと朝丘雪路さん夫妻など、パートナーの死後、残された者が後を追うように亡くなってしまうケースは最近の芸能界でも目立つ。あいクリニック中沢院長の亀谷学さんはこう解説する。

「パートナーが先に亡くなると、残された者は悲嘆に暮れることになります。ストレスが続くと、不眠や高血圧になり、また免疫力も低下するなど、心筋梗塞や脳卒中、重症肺炎などの命にかかわる危険な病気を起こしやすくなるのです」

 市原さんの姉妹や親しい人たちが寄り添い続け、市原さんは少しずつ仕事への意欲を取り戻していったという。しかし2016年11月に、ある体の不調を訴えた。

「背中がすごくこるの」

 これが市原さんの「兆候」だった。マッサージをしてもこりは治らず、急に足の踏ん張りがきかなくなり転倒したため、検査入院すると、「自己免疫性脊髄炎」だと診断された。免疫が自身の神経を攻撃する難病だ。

 治療を終え、12月末には退院する予定だったが、脊髄炎の再発で退院は取り止めに。

「2回目の発症で更に体は弱りました。それでも2月にはリハビリ施設と病院を行ったり来たりしていましたが、3月になると圧迫骨折も発覚し、体調も安定せず、激しく気落ちするようになりました。一時は『仕事ができないなら、生きていても…』と口にするほどの落ち込みでした」(久美さん)

◆楽しく過ごすことを大事にしたが…

 入院生活をやめて自宅での看護に切り替えると、市原さんの状態は落ち着き、徐々に持ち前の明るい性格が戻ってきたという。2018年3月には、NHKの番組『おやすみ日本 眠いいね!』内の朗読コーナーで仕事復帰も果たした。

「NHKのかたに機材を自宅に運び込んでもらって、部屋着に薄化粧でベッドの上で収録しました。その次からリビングで車いすに座り収録するようになったのですが、いろいろな仮装をして、スタッフの人たちを驚かせて楽しんでいましたね」(久美さん)

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン