実は深夜時代から『~かりそめ天国』を皆勤賞で見ている私。『~怒り新党』では、夏目三久の戦略的な“お澄まし”が活きていたし、夏目が降板してからは、青山愛(元)アナの“オープン”さがマツコ、有吉の両名からも視聴者からも面白がられていた。
久保田アナも時折、二人を驚かせるエピソードをぶち込むが、それよりは彼女の人柄の良さや、マツコ&有吉に何を言われても動じない、お嬢さまならではのドッシリと構えた言動が興味深い。多くの視聴者に彼女が面白がられるのは「これから」なのかもしれない。
とにかく、プロデューサーが「ウリ」とするのは久保田アナ。そして彼女にとっては、実に「初ゴールデン」なのである。それでも浮かれることなく、地に足がついていて、「自分は局アナだ」と常にわきまえて仕事をしている彼女を“ポスト大下容子アナ”として考えている幹部も居るのではないかと思う。
『ワイド!スクランブル』で大下アナのピンチヒッターをするとき、下平さやかアナが担当するときよりもハマっているし、年配層のウケが良さそうなのも久保田アナのほうかもしれないと私は思う。ちなみに私は下平アナの仕事ぶりも大好きなのだけれど、彼女は“お昼のワイドショー”よりは“ニュース”のほうが合っている。
話を久保田アナに戻そう。アラフォー目前で担当番組がゴールデンへ。もちろん、当代きっての人気者、マツコ・デラックスと有吉弘行のトークや、深夜時代から培ってきたヒットコーナーが番組の肝にはなっている。けれど、金曜午後8時ということで、F層(それもF3やF4)の好感度が高い久保田直子アナウンサーが居ることは、F層に「私たちが見てもいい番組」と判断させる。その意味でも、久保田アナが出ていることは、とてつもなく大きな意味があるのである。
遅咲きの女子アナ、「久保田直子」の仕事ぶりをこれからも楽しみにしている。