「このところマトリが連続して大物を挙げていたので、組対5課には焦りがありました。中でもピエール瀧は大河ドラマに出演中だったこともあり、大きなインパクトがありましたから。また、来年3月で5課長が定年退職することも大きかった。花道を飾るために、最後に有名人を挙げようと、捜査員が張り切っていました」
そこで浮上したのが、沢尻だった。来年の大河に準主役級での出演が決まり、CMも複数社と契約中と、社会的影響力はピエール瀧とは比べものにならない。
「9月下旬に沢尻の違法薬物使用に関する確度の高い情報提供があったことで、彼女に狙いを定めた」(警視庁関係者)
奇しくもその数週前、マトリは沢尻とも接点のある芸能人を内偵捜査していた。
「人気女優Xです。かねてより違法薬物使用の疑惑があり、9月頭から捜査を本格化させていた。その過程でXの交友関係の中に沢尻がいること、その沢尻にも根強い薬物疑惑があることは当然把握していた。まずXを挙げ、その先には沢尻の逮捕も視野に入れていたといいます」(全国紙社会部記者)
薬物犯罪に詳しいジャーナリストの伊藤博敏氏の話。