たとえば、谷村新司。今年72歳になるといってもまだまだ若い。関西が舞台の朝ドラならネイティブだし、困ったときにはギターを持ち出して、心情を楽曲にすればいい。当然、親父仲間としてギター仲間が次々登場。過去には『てるてる家族』(主演・石原さとみ)のようなミュージカル仕立ての朝ドラもあった。毎回大合唱で締めくくられる歌声喫茶ドラマになってもいい。
もうひとり期待しているのは鳥羽一郎。名前を記すだけで漁場の風が吹き抜けるようだ。海辺の町を舞台にしたドラマにこれほどふさわしい頑固親父はいないはず。ここは思い切ってセリフはほぼなしでもいいじゃないですか…って、私は誰に語りかけているんでしょうか?
不器用だがあたたかい。そんな親父を演じるなら、歌一筋にやってきた人たちはぴったりといえる。演技も大事だが、そこにいるだけで頑固モードがほとばしり、絵になる。貴重な存在を発掘して、ドラマを盛り上げてほしい。