米・ニューヨークで行われたイベントに登壇

 試験の突破、システム部への異動―自らの努力で次々とハードルをクリアしていく琴絵さんは、歌手という夢を抱いた時期とは違った充実感を感じていた。新しい時代を形作るIT業界の水が合ったのかもしれない。頑張ったぶんだけ未来が開けていく業界に将来性と手応えを感じた。琴絵さんの運命のレールは25才にして軌道に乗った。そして、運命も変わった。

「システム部に異動して、四宮靖隆さんという男性と出会いました。別の部署にいた頃から『四宮さんはいい人だ』と評判でしたが、私にとっては残業後に『一杯飲んで帰りません?』って誘いやすい相手くらいでした(笑い)。お酒に強くない私が酔って寝てしまっても、彼は起こさないで待っていて、最寄りの駅まで送ってくれる。こんないい人がいるんだ、と思いました。そう、彼こそが私の夫にして、仕事のパートナーです」

 東京・品川出身の靖隆さんは、銀座で飲食店を営む両親の元に生まれた生粋のシティーボーイ。柔和な笑顔が印象的で、プロレスや野球などスポーツ観戦をこよなく愛する男性だ。性格は穏やかで「気づくとまわりの人が皆、笑顔になっているような人」だという。

「彼の好意にはうっすらと気づいていたものの、それまでつきあってきた人たちとはあまりにもタイプが違う。『つきあって』と言われましたが、1回目は断った。2回目に告白されたのは私が29才のとき。もう恋愛経験も積んでいたし、これからまた一から数年間つきあうのは違うな~と思い、『結婚してくれるならいいですよ』と条件をつけました。そうしたら彼は『じゃあ、結婚しましょう』と即答。こうして私たちは、交際期間『ゼロ日』で結婚することとなりました」

 3月にプロポーズを受けて結婚を決め、5月には琴絵さんの両親に挨拶に行くスピード婚。入籍後に初めて結ばれたというふたりは、6月に新たな命を授かった。靖隆さんが結婚前に購入していた2LDKの新築マンションで、何もかもが順調で楽しい新婚生活…だったはずが、女の人生、山あり谷あり。暗雲が漂い出した。

◆出産を機に専業主婦へ 「産後うつ」との闘い

「30才で長女を出産した後、『産後うつ』になりかけました。当初は子供ができても仕事に復帰する予定だったんですけど、子育てを始めたら、仕事と片手間じゃできないぞと思い、そのまま専業主婦になりました。加えてお姑さんとの同居も始まったばかりで、母として妻として、嫁としても気負ってしまった。義母も夫も仕事があって、家で働いていないのは私だけ。家事は私がしなくてはと思っても、義母が先回りしてやってしまう。ストレスで眠れなくなり、何もないときでも涙が出てくるんです。

 復活できたのは、夫が深夜に帰宅してもバトンタッチして育児をサポートしてくれたことと、うつ状態になった私が義母に対して爆発してしまったときに、『私はいいからあなたのやりやすいようにして』と義母が受け入れてくれたこと。それからは義母に実の娘のように素直に甘えられるようになったんです」

関連記事

トピックス

実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン