国内

安倍首相が後継者選び失敗 自民党「四分五裂」相関図

ポスト安倍との声もあるが…(時事通信フォト)

「次の総理」は誰になるのか──歴代最長政権となった安倍晋三・首相にとって“後継者選び”は何よりも「求心力」を維持できる道具だったはずだ。しかし、コロナ対応で安倍首相の重用する後継候補が何の成果も挙げられず、一気に「遠心力」が生まれ始めた。“だったら俺にやらせろ”──。都知事選を圧勝した小池百合子氏が国政復帰を見据えるなか、自民党は四分五裂の状態に陥りつつある。

 その最大の原因は、安倍首相が「後継者選び」に失敗したことだ。歴代最長政権を誇る安倍首相にとって、「後継者選び」は自らの権力維持の重要な手段のはずだった。

 かつて中曽根康弘・首相(在任5年)は3人の後継者を競わせ、最後は「中曽根裁定」で竹下登氏を後継総裁に指名する力を維持した。小泉純一郎・首相(在任5年5か月)も安倍氏を後継者として養成し、総裁選で圧勝させた。

 安倍首相が後継者に据えようとしてきたのが岸田文雄・政調会長だ。面長の顔に顎を隠せない小さなアベノマスクを国会でも議員会館でも着用し続けて首相に“忠誠”を示していることで知られる。首相は自分に決して逆らわない岸田氏であれば、退陣後も「院政」を敷けると考えていた。

 ところが、その判断は裏目に出た。自民党内に“ボロ神輿は担げない”という不満が広がったからだ。岸田後継に最も反発したのが菅義偉・官房長官と二階俊博・自民党幹事長だとみられている。

「菅さんは岸田さんと同じ派閥にいたことがあるが、“何がやりたいのかわからない”と政治家としての評価は最低レベルで、“発信力がないから選挙に勝てない”と総理にふさわしくないと考えている。二階さんも同じ党三役として、岸田さんの調整能力の乏しさに失望している」(自民党役員経験者)

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト