日記は、8月29日を最後に、更新が止まった。
ずっと「普通になりたい」と言っていた
将一さんはいま、和さんが行っていた作業を引き継いでいる。ふたりで約束していた12月に本を出すためだ。
「日記を読んでいると、和との日々が鮮明に思い起こされます。がんだとわかってすぐに行ったドライブでは、ふたりともずっと泣きっぱなし。和は水族館が大好きで、旅行では必ず行きました」
日記には、闘病生活とともに、愛しい家族との日々が綴られている。
「“娘が初めて人見知り”“私は絶食中だけど、みんながおいしいって食べるのを見るのが好き”“目を離した隙に、娘がソファーから落ちちゃった。ごめんね”。そういった、本当の日常が書かれています。
和はずっと“普通になりたい”と言っていたから、育児をするとか家事をするとか、何気ない日常が幸せだったのではないかと感じています。
ただひたすら走り抜けた3年間でした。悲しみが消えることはないけれど、和はよく頑張りました。娘が理解できる時期になったら、『あなたには、こんなにすごくて素敵なママがいたんだよ』と伝えたいです」
※女性セブン2021年11月11日・18日号
◆遠藤和さんの著書『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』は12月上旬発売予定