たとえ被害額を弁済しても、過去の行いが帳消しになるわけではない。各地で被害者の会が結成されるほど大規模に行われた「BTSに会わせる詐欺」は、1人でも「許せない」という被害者がいれば刑事告訴につながる。
「詐欺行為を働いても、海外に逃亡して居場所を隠せば、動画に出演してカネを稼げることが、東谷氏のYouTubeによって証明されています。YouTubeの運営サイドはそれでいいのでしょうか」(前出・芸能関係者)
さらに前出の社会部記者はこう明かす。
「警察もこれだけ広く被害が出ている詐欺事案は放置できないと考えているようです。なにより、“詐欺をしてもあとで返せばいい”という開き直りが動画によって社会にまかり通れば、類似した犯罪が誘発されると警戒しています」
なぜ居場所を隠して逃げ続けるのか
自分がいまどこにいるのかを絶対に明かさない東谷氏だが、4月24日、TikTokのライブ配信中に日本から遠く離れた中東の視聴者ランキングに掲載されるハプニングが起きた。
「『絶対バレへん。天才的に(居場所を)カムフラージュしてるから』と取りつくろいながらも配信を中止し、直後にインスタグラムで再開したライブ配信も『疲れた』と言って短時間で終了しました。平静を装っていましたが、明らかに動揺している様子でした」(前出・芸能関係者)
東谷氏はなぜここまで居場所を隠して逃げるのか。借金を肩代わりした医師も気にかけたのが東谷氏の背後関係だ。
医師から「ガーシーさんの後ろに反社の人がいるんじゃないかと思っちゃうんですよね」と言われた東谷氏は、違法賭博で負けたときに「向こうに反社の人がいたかもしれない」としつつ、友人のロンドンブーツ1号2号の田村淳が“反社チェック”をしたことを根拠に自分は「反社じゃないと認定されました」と説明した。
一方で、一晩に数百万円が動く賭け麻雀を行ったと告白したことは衝撃的だった。今年2月の配信で東谷氏はこう明かしている。
「六本木のね。名前言ったらたぶんアカンと思うから、まぁバーがあって営業終了後に雀卓が一台あって、そこで麻雀しててんけど(中略)まぁ賭けてる金額がエグいわけですよ。1回負けたら100万200万とぶような麻雀をぼくらはやってたから。負けるときは100万200万平気で負けたし。そんなこんなでずっと賭博行為を続けてて」
負けた額を記載したLINEのやりとりやスコアシートの画像を証拠として提示したこともあった。麻雀賭博の違法性について、レイ法律事務所の河西邦剛弁護士が解説する。
「レートの高い賭け麻雀は賭博罪、常習賭博罪にあたる可能性があり、現行犯でなくとも、一定の物証や証言があれば逮捕、起訴につながることがあります」