【上皇后美智子さま(88才)】
●1967年8月 軽井沢ご静養からご帰京
「ノースリーブの麻のセットアップはボディー部分が濃い色なので襟元の白が一層映え、素材と相まって夏らしさが出ています。帽子はオフホワイトで、前側の黄色い部分がアクセントに。バッグ、手袋、パンプスの白で、より一層夏らしさをプラスされています」
●1965年8月 軽井沢ご静養へご出発
お若い頃はノースリーブやリボンなど若々しさのあふれるものをお召しになることが多かった美智子さま。体のラインにぴったりとしたデザインもよくお選びになっていた。
「白地にブルーグレーの水玉のアンサンブルで、ウエスト部分のリボンが若々しさ・かわいらしさを演出しています。バッグと手袋、パンプスも白で夏らしいお出かけファッションとなっています」
●1991年8月 那須御用邸ご静養
「白いアンサンブルの上着には黒と金茶のテープがあしらわれており、シンプルなデザインにアシンメトリーなポイントを付けられています。ネックレス、イヤリング、ブローチがスタイリッシュで、モダンな印象です」
年齢を重ねるごとに服のシルエットにも変化が見られる。この時期には体のラインに沿ったものから、肩パッドの入ったデザインやマント型のものもお召しになるように。
●2006年8月 長野県・群馬県ご訪問
「白のジャケットにグレーのパンツ。ウエストは白いベルトでマークされています。小物のかごバッグが夏らしさのポイント。ブレスレット、ペンダント、ベルトの薔薇のバックルは銀色で、夏らしさと優雅さを引き立てています」
●2009年7月 栃木県の農家をご視察
地方訪問やご静養の際には柔らかな素材の優しい色をお選びになることも増えていった。
「オフホワイトのパンツに、明るいブルーのソフトタイプのジャケットです。ジャケットはノーカラーですが、同じ素材のベルトをつけられ、きちんとした上品な装いにまとめられています」
●2004年8月 須崎御用邸ご静養
「白いパンツルックで腰にブルー系のスカーフを巻かれ、ウエスト部分をゴールドのブローチで留めたとてもおしゃれな装いになっています。スカーフのブルーのグラデーションの中には一色濃いグリーンが入り、アクセントとなってさらにおしゃれさをアップさせています。白の服は体の線が出がちですが、それを上手にカバーされている上級者のファッションだと思います」
●2010年8月 群馬県の天蚕飼育農家ご訪問
「藍のぼかし染めに濃いブルーグレーのパンツを合わせられた装い。バッグも藍色とグレーのコンビで靴は白。この『藍と白』の取り合わせは、まさに日本の夏の象徴のような印象を受けます。さらに、日傘のベージュが色味を少し変える働きもしており、おしゃれな雰囲気を引き立てています」