松本人志から影響を受けた『これが面白い』という感覚
そうして渋江は一貫して“変”な作品を生み出している。
「自分では変なことをやろうとは思ってないですけどね。ただ、ステレオタイプな表現を疑ってやっているということはありますね」
そんな渋江は、笑いにかんしては、奇しくも『パリピ孔明』の裏番組となるバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS)に出演する松本人志に強く影響を受けてきた。
「松本さんがやっていた『放送室』というラジオ番組を繰り返し聴いていました。391回ある放送回をもう何周もしてます。単純に好きで聴いていたんですけど、笑いの勉強みたいにもなっていますね。『これが面白い』という感覚はたぶんそこから来ているんだと思います」
『パリピ孔明』は渋江にとって初めて民放のプライムタイムのドラマ演出となった。
「時間帯は特に意識してないですね。そこで変わってもよくないなって。今までの作品を気に入って声をかけてもらったわけだし、なんか落ち着いたなと言われても嫌だし。止めるところは止めてくださいって感じではありますけど、結果そんなに止められてないです。プロデューサーの八尾さんもちょっと変わってる人だから、めっちゃ面白いからもういいじゃん!って(笑)」