着物の色味が酷似していた(3月、東京・千代田区)

着物の色味が酷似していた(3月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)

紀子さまのご意思を尊重しなければ

 雅子さまと紀子さまのお召し物の色味が酷似したのは、実は今回が初めてではない。2年前の天皇誕生日の祝賀行事でのことだ。

「雅子さまも紀子さまも、濃紺のロングドレスとパールのアクセサリーをお召しになっていたのです。平成の時代には考えられなかったことでした」(前出・皇室記者)

 通常、お召し物に関しては、まず女性皇族のトップである皇后さまが「洋装か和装か」および「色味」の決定をなし、それを受けてほかの女性皇族がご自身の詳細を決められるという。

「ほかの女性皇族は、職員を通して皇后さまのお召し物の情報を得られるそうです。美智子さまは皇室全体に細かい気配りをされる方なので、もれなく伝達をされていたのでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 ところが、ご体調の波がある雅子さまにとっては、公務やお出ましの際、事前に何かを決めることそのこと自体が不安要素になりかねないという。

「雅子さまは、公務やお出ましのため、慎重にご体調をコントロールされているといいます。いまでこそ行事のほとんどに出席されていますが、数年前までは、当日に可否がわかることもありました。事前にお召し物の詳細を決められ、ほかの女性皇族にはそれに従っていただくという過程が、雅子さまにとって負担だったでしょう。

 そうしたご事情や、元来の大らかな性格も相まって、お召し物の色かぶりは“二の次”になったのかもしれません」(前出・宮内庁関係者)

 それでも、紀子さまの側が雅子さまに配慮することはできるはずだ。

「秋篠宮家の側近である皇嗣職が、天皇家の側近の侍従職に相談さえしていれば、色かぶりという事態は避けられます。現状は、両家に埋まらない距離があり、うまくコミュニケーションが取れていないのかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト)

 別の宮内庁関係者は、秋篠宮家の職場環境にも一因があるのではないかと声をひそめる。

「紀子さまは将来の天皇の母としての責任感やこだわりが強く、一度決められたことは貫きたいというご信念があります。また、厳しく叱責されることもあるため、紀子さまへの進言は職員にとって難易度が高いそうです。

 今回の色味の重複は、“紀子さまのご意思を尊重しなければならない”と職員が判断した結果、起きた可能性もあります」

 雅子さまの牽引される令和皇室。紀子さまのお支えもあれば、これ以上心強いことはないだろう。

※女性セブン2024年4月4日号

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