フジテレビ一覧/3ページ

【フジテレビ】に関するニュースを集めたページです。

写真は野口五郎さんのツイッターより
桑田佳祐、同学年コラボ曲が話題 さんま、所、郷、野田秀樹など、才能ほとばしる世代
 桑田佳祐が同学年の大物ミュージシャンたちとコラボしたチャリティ・ソング『時代遅れのRock’n’Roll Band』が話題だ。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、桑田と“同学年”の有名人たちについて分析する。 * * * 母校・青山学院大学の輝ける大先輩が、桑田佳祐サン(66才)。私は大学1年生のとき、桑田サンが所属していた音楽サークル『ベターデイズ』の1年生に頼み込み、部室を何度も覗きに行った経験があります。ですが、そこで桑田サンをお見かけしたことは一度もありませんでした。その代わり、通い詰めていたディスコで必ずかかったサザンオールスターズの『勝手にシンドバッド』で青学勢はつねに狂喜乱舞。DJが「いま、何時?」のところだけ音量を下げてくれて、全員でコールするのが当時の“お約束”でした。あぁ懐かしい。 このたび、その桑田先輩の呼びかけで集まった佐野元春サン(66才)、世良公則サン(66才)、Charサン(66才)、野口五郎サン(66才)を迎えたチャリティーソング『時代遅れのRockn’n’Roll Band』が初週ダウンロード数2万767を記録。6月1日発表の「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で初登場1位を獲得しました。 同作は、今年2月、久々に再会した桑田サンと世良サンが「同級生で協調して、いまの時代に向けた発信をできないか」と会話したなかから誕生したもの。“同級生”とは、1955年4月2日~1956年4月1日生まれの“同学年”を意味しています。 ほかの大物3人には桑田サン自らが手紙を書き、直接会いに行ったことで5人が初結集。そこから桑田サンがアッという間に曲を完成させ、わずか1か月でリリースに至ったといいます。“同学年”。なんてワクワクさせられる響きでしょうか。恐らく皆さんも、生まれ年よりも、遅生まれ、早生まれというワードを用いながら同学年であることに大きな意味を見出し、優先した経験がおありなのではないでしょうか。特に学校に通っている時代は、共通の経験を何年生のときにしたかがとっても大事。たとえばいまの子供さんたちなら、コロナ禍の第一波のとき何年生だったかというのは、この先いつまでも出てくる会話でしょう。 私の場合、「ピンク・レディーのミーちゃん(未唯mieサン・64才)とケイちゃん(増田惠子サン・64才)と同学年なのよ」と、これまで何度自慢してきたことでしょう。下の学年に「花の中三トリオ」(森昌子さん・63才、桜田淳子サン・64才、山口百恵さん・63才)や岩崎宏美サン(63才)らがいて、ウチの学年からはなかなか大スターが現れなかったのでピンク・レディーのお二人に対しては強い想いで応援。振り付けも覚えました。 実は母校も同じだったのです。2学年上には坂東三津五郎さん(享年59)を筆頭に、長唄の杵屋直吉さん(66才)、後に著名なCMディレクターになる李泰栄さん(66才)ら華やかなかたが揃っていらっしゃった。思えば、その学年がまさに、今回、桑田サンが招集した’55年(遅生まれ)~’56年(早生まれ)に誕生した皆さんなのです。 私の世代ですと、メンバーそれぞれに強い思い入れがあります。野口五郎サンはデビュー曲『博多みれん』や、芸名が「野口五郎岳」という山に由来することも“常識”として知っていました。 そして世良公則サン! 『ザ・ベストテン』(TBS系)に「世良公則&ツイスト」が出てくると、盛り上がりましたよね~。俳優さんとしても素敵なお仕事をたくさんされている世良サン。『マルモのおきて』(フジテレビ系・2011年)や、『カムカムエヴリバディ』(NHK・2021年)でのマスター役が特に印象に残っています。 Charサンは『ぎんざNOW!』(TBS系)ですね。私の同級生が同番組の「素人コメディアン道場」に出演した際、ゲストで歌われていたのがCharサン。ギターを抱えて歌うかたにセクシーさを感じた最初の男性がCharサンだったと記憶しています。 そして佐野元春サンは、ほかの皆さんより“出逢い”が遅くなるのですが、愛する稲垣吾郎サン(48才)が出演した『二十歳の約束』(フジテレビ系・1992年)の主題歌として『約束の橋』が使用されたことから、まさに「ヒューヒューだよ!」という想いで拝聴しつつ、いまに至ります。異業種でも同学年が大活躍していれば互いに惹かれあう 振り返れば、この学年は、日本の音楽界の黄金世代でもあるんですね。野口五郎サンとともに「新御三家」として大活躍された西城秀樹さん(享年63)、郷ひろみサン(66才)も同学年。 郷サンといえば、7月25日放送のドラマ『定年オヤジ改造計画』(NHK BSプレミアム、BS4K)での白髪まじりのヘアとメガネ姿をインスタで公開し、話題になっていますよね。でも実際の姿が若々しいので、画像だけだとコントで老け役に扮装したように見えてしまいます(苦笑)。郷サンがドラマに初出演したのはレコードデビュー前の大河ドラマ『新・平家物語』(NHK・1972年)ですから50年の月日が経っています。この学年には“歴史”がありますね。 実はこの学年に私が注目したのは、明石家さんまサン(66才)とお仕事を始めた1994年に遡ります。当時、さんまサンがたびたび口にしていたのは、所ジョージさん(67才)や松山千春サン(66才)、中村勘三郎さん(享年57)、江川卓サン(67才)らと同学年ということでした。あ、“さんまファミリー”の村上ショージさん(67才)もですし(苦笑)、後にいろいろしがらみがあった(?)野田秀樹さん(66才)もです。 異業種でも、これだけ華やかな同学年の皆さんが大活躍していれば、当然、互いに惹かれあうようになりますよね。実際、さんまサンは千春サンや勘三郎さんとは、プライベートでとっても仲よしでした。そして、所ジョージさんがMCを務める『1億人の大質問⁉笑ってコラえて!』(日本テレビ系)の年末特番には必ず出演。年齢を重ね、ほかの番組では収録時間を(意外と)気にするさんまサンが『~コラえて!』だけは5時間、6時間とカメラが回っても大はしゃぎしてしまうのは、所サンという同学年の友人がいるからだと思います。「さんちゃんさぁ」と困りながらも、所サンもそれを許していらっしゃる……。実にいい関係です。 1956年の早生まれ、つまり桑田サンや野口サン、佐野サンと同じなのは、大友康平サン(66才)、役所広司サン(66才)、小堺一機サン(66才)、榎木孝明サン(66才)、渡辺正行サン(66才)、竹中直人サン(66才)、北村晴男さん(66才)、そして島田紳助さん(66才)……と、それぞれのジャンルで、ほとばしる才能を生かしながらバリバリに動き回っている皆さんばかり。「次世代へのエール」や「平和のメッセージ」を届けたいという桑田サンの呼びかけで集まった皆さんのみならず、この学年の有名人男性から常に刺激をちょうだいしている私に新たな目標ができました。構成/山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。※女性セブン2022年6月23日号
2022.06.11 16:00
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田派ホープの「パパ活」スクープ撮ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田派ホープの「パパ活」スクープ撮ほか
 6月10日発売の「週刊ポスト」は、スクープと独占情報満載のスペシャル特大号。迫る参院選で与野党勢力はどうなる? 注目のタレント候補と選挙区は? どこよりも早い完全オリジナル予測を掲載します。その大事な時期に、なんと本誌は岸田派ホープの由々しき行状をとらえた。当人はどう言い訳したのか。そして、梅雨入りで懸念される巨大地震&ゲリラ豪雨のダブルパンチが襲ったら東京・大阪はどうなってしまうのか……。今週の見どころ読みどころ◆<政権激震スクープ>岸田派ホープが「おさげ髪18歳」とパパ活デート本誌は岸田派のホープである吉川赳・衆院議員の目を疑う行状をつかんだ。なんと国会会期中に18歳の女子大生とデートを楽しみ、自ら注文して飲酒させていたうえに高級ホテルで1時間半の時間を過ごしたのだ。女性は本誌にホテルでの「ハレンチな夜」を赤裸々に明かしたが、当の吉川氏は部屋に入ったことさえ否定した。支持率の高い岸田政権を足元から揺るがす大スキャンダルの詳細は本誌でお読みください。◆自民大勝が噂される参院選「タレント候補の当落」と「全議席予測」どこよりも早い参院選の完全予測。全選挙区の詳細な分析により、下馬評通り自民党が大勝する情勢が判明したが、個別の選挙区では各党がシビアな戦いを繰り広げていることも浮かび上がった。有名候補が乱立する東京選挙区では、元おニャン子クラブの生稲晃子氏(自民)の旋風が吹いているが、その煽りを受ける蓮舫(立憲)、山本太郎(れいわ)、乙武洋匡(無所属)らに“まさか”の事態も……。◆本誌スクープ受け「那須川天心vs武尊」中継中止したフジテレビの「説明責任」本誌が2週にわたり報じた世紀の一戦にまつわる「反社録音テープ」問題を受け、フジテレビは突然、試合中継を中止すると発表した。対戦する両者はもちろん、主催者側もファンも怒りと落胆に満ちているが、フジからは理由の説明もなければ、どんな調査・検証をしたかもわからないまま。普段は政治家やタレントに「説明責任」を求めるくせに、この態度は許されるのか。メディアの専門家からも厳しい声が上がった。◆これぞ「物言う株主」 阪神低迷で親会社の株主総会が「次期監督」会議に!?交流戦こそ好調なところを見せた阪神タイガースだが、ペナントレースを見れば相変わらず最下位争いから抜け出せない。矢野燿大・監督はすでに今季での勇退を表明しているが、だからこそ親会社である阪急阪神HDの株主総会(6月15日)は「次期監督人事」で大揺れになりそうだ。“ハゲタカファンドより怖い”と勇名をはせる同社株主たちの「意中の人」は誰なのか。◆ラスベガス2週間で1万5000ドル!「国際パパ活女子」の衝撃告白呼び名こそ時代とともに変われど、若い女性の性を搾取する悪習はなくならない。「パパ活」と言えば何を指すかあいまいだが、実態は個人間の売買春がほとんどだ。日本の若い女性たちは、その心理的ハードルも自ら取り払ってしまったのだろうか。本誌は日本を飛び出し、世界で「パパ活」にいそしむ女性たちの生々しい証言を集めた。その“活動”の場所は各地に広がっているが、どの国に行っても“パパ”の多くは中国人富豪なのだという。彼らはなぜ日本女性の性を買おうとするのか。◆業績絶好調の日本電産は、突然の「永守CEO復帰」で株主総会が風雲急昨期は過去最高益、今期もその更新を見込む日本電産は、いまや押しも押されもせぬ日本を代表する大メーカーだ。その創業オーナーである永守重信・会長は、昨年、CEOを退いて後継指名し、経営の一線から一歩下がる決断を下したが、なんと1年も経たないうちに「新CEOはクビ、もう一度オレがやる」と言い出した。カリスマ経営者で実績は申し分ないが、すでに77歳。株主やアナリストらは、「今度ばかりはワンマンがアダになるのでは」と、6月17日の株主総会に懸念を示している。◆<恐怖シミュレーション>巨大地震&ゲリラ豪雨で「消える街」MAP東京では直下地震、関西以西では南海トラフ巨大地震が「秒読み」とも言われるなか、近年は夏場のゲリラ豪雨被害も頻発している。もし二つの巨大災害が重なったら何が起きるのか。本誌は専門家の分析と最新データを駆使して独自にシミュレーションを行なった。大量の水を含んだ土壌が強く揺さぶられれば、都市部の多くで液状化が発生し、さらに主要道路も破壊されることがわかった。東京・大阪それぞれの危険エリアを図解する。◆<カラーリポート>ついに始まった「線状降水帯」予測の心臓部に潜入!地震大国にして国土の大半が山地という日本で、ゲリラ豪雨がいかに危険かは別掲特集の通り。毎年のように繰り返される豪雨災害に対処すべく、今年は「線状降水帯」予測元年となった。これまで予測は難しいとされた局所的な豪雨をいかにして読み切るのか。その驚愕の最新技術と、予測を司る心臓部をカラーグラビアで紹介する。◆2年目にして三冠王「射程」なのにイマイチ人気の出ないDeNA牧をなんとかしよう!すでに球界を代表するバッターになっている牧秀悟なのに、スポーツ紙でもテレビでもめったに顔を見ない。評論家や横浜OBたちは、「オレなら売って売って、売りまくる!」(中畑清氏)と悔しがる。もともと控えめな性格とされ、そこにセ・リーグの首都圏集中が追い討ちしている。彼をスーパースターにするにはどうしたらいいか。本気で考えた。◆男性の元気を取り戻す「睾丸呼吸」とは何か?男女問わず年齢とともに性的能力が衰えることは避けられないが、努力によって能力維持を図ることはできる。ニューヨークで人気のメソッドを学んだトレーナーが提唱する「睾丸呼吸」は、男性の能力を司るある筋肉を鍛えることで、それを可能にする方法だという。本誌新人記者が実践した。◆幸せな老後のために夫婦で「やめる」111のコト15ページの大特集でお送りする「引き算の幸福術」。健康診断の数値は気にしない、肉は我慢せずに食べたいだけ食べる、タバコも運転免許もお好きにどうぞ――。健康や「迷惑をかけない生き方」ばかり気にしていては、せっかくの人生100年を楽しめない。目からウロコの新しい長生きプランを提案します。※全国の書店、コンビニで絶賛発売中!
2022.06.10 07:00
NEWSポストセブン
デビュー50周年の西城秀樹さん 今も歌い継ぐ歌手たちと“団結”を続けるファンの姿
デビュー50周年の西城秀樹さん 今も歌い継ぐ歌手たちと“団結”を続けるファンの姿
 今年は西城秀樹さん(享年63)デビュー50周年のメモリアルイヤー。同じ時間を過ごした歌手たちは、今も西城さんの曲を歌い、語り継いでいる。そんな歌手たちについてコラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴る。 * * * 7日、中野サンプラザで行われた「神野美伽コンサート 2022『さぁ、歌いましょう!』」を観る機会に恵まれた。 約2年半ぶりの東京公演。神野はMC中、何度も「この2年半」という言葉を口にし、コロナによって寸断された人間関係や「まさかの」戦争などについて言及し、平和を強く訴えた。 2年半の間には、自宅にピアニストの小原孝氏を招き、神野が愛用するピアノを使って、「お家de音楽会~神野美伽&小原孝~」なるYouTubeを開設し、頻繁にアップしている こうした“いいこと”もあれど、2年前には同所で予定されていた公演がコロナで中止に。今年3月には腰椎椎間板ヘルニアによる右足急性麻痺の診断を受けて緊急手術、約2週間、入院。ギプスは先月末に取れたが両足に治療用テープを巻いており、現在も治療、リハビリ中だ。舞台を駆け回ったり、和装ながら両足を開いて踏ん張ったりしながら全身で歌う神野が以前のように歌えるのか否か。会場を埋め尽くしたファンや、これまで楽曲を提供してきた歌謡界の重鎮らが見守るなか、神野は最高のステージを務めあげた。本人はスポーツ紙の取材に「(完全復帰には)程遠い」と答えている。 本当に色々あった2年半。さまざまな想いが彼女に押し寄せ、時折、感極まる場面もあったのだが、客席からもすすり泣きが聞かれたのは、第1部の8曲目に選んだ『めぐり逢い』前後のMCのときだった。神野美伽が歌い上げた秀樹さんの“遺作” この曲は、カナダ人のピアニスト、アンドレ・ギャニオンのインストゥルメンタル曲にオリジナルの日本語詞をつけたバラード。2018年5月16日、急性心不全のため天に召された西城秀樹さんの事実上の遺作である。 神野と西城さんは、以前、同じ『芸映プロダクション』に所属していた。『東西ちびっこ歌マネ大賞』優勝をきっかけに、10歳でスカウトされた神野にとって10歳上のお兄さん的存在であり、大スターでもあった西城さんのステージは「何度も行かせていただいた」そう。西城さんのライブの代名詞であるスタヂアムコンサートも『大阪球場』で観ているという。 そんな憧れの西城さんが脳梗塞で倒れ、その後、懸命にリハビリをしている様子を追いかけたテレビ番組を「見た……、見てしまったんです」と言った後、沈黙した神野。「秀樹さんは、もっともっと歌いたかったんだと思います…」「秀樹さん、今年がデビュー50周年なんですよ…」と言い、神野は再び言葉を詰まらせた。 そんな西城さんへの特別な想いをこめて、ピアノの伴奏だけで歌い上げた『めぐり逢い』。間奏でワンフレーズだけ『YOUNG MAN(YMCA)』のメロディが弾かれたときには、私も我慢ができなくなり、泣いてしまった。野口五郎「生きていく人に迷いも残した」「西城秀樹」の名前は、5月29日オンエアの『ボクらの時代』(フジテレビ系)でも何度も出てきた。野口五郎×岩崎宏美×大竹しのぶが揃った回だ。野口は「新御三家」で秀樹さんと苦楽を共にし、岩崎は『スター誕生!』(日本テレビ系)で「最優秀賞」に輝き、前述の『芸映』にスカウトされ所属していた。「亡くなっていく人って、生きていく人に迷いも残していったりする」とは野口。岩崎は「五郎さんのコンサートに行ったときに秀樹(年長者や先輩をニックネームや“ちゃんづけ”で呼ぶことが多い岩崎は、秀樹さんのことも親しみをこめて、こう呼んでいる)の声を録音したものを五郎さんが持っていて」と言い、二人の歌声がステージで流れたときには、「まったく別物になっていて、すごく素敵なものだった」「西城秀樹ってすごかったんだなっていうことも、みんな認識できるし」「(五郎さんは)しょっちゅう、(秀樹さんの)お墓参り行ってるし」と変わらぬ友情エピソードを紹介した。 野口は、「もしこれ逆だったら、絶対あいつ(墓前に)来てないなって思うんだけど」と落としつつ、追悼番組の際、涙が止まらなかった野口の隣で、「あとで見て気づいたんだけど、しのぶちゃんが手を握ってくれてたんだよね」と言い、大竹に感謝していた。常に“団結”している秀樹ファン この番組の後、フジテレビには、「西城秀樹さんの話をしてくれて、ありがとうございました」というメッセージが多数送られてきている。もちろん秀樹さんのファンの皆さんからのものである。 私は秀樹さんより2学年下ということで、“新御三家世代”の一人。歌番組の公録や生放送が頻繁に開催されていたNHKホールや渋谷公会堂に通い詰めた時代もある。そのときからずっと思っていたのは「秀樹ファンは団結している」ということ。その印象は、秀樹さんの告別式が行われた青山葬儀所でも変わらなかったし、妻の木本美紀さんが『蒼い空へ 夫・西城秀樹との18年』(小学館)を上梓したときにも、写真集『HIDEKI FOREVER blue』(集英社)が発売されたときも同様だったのである。 その都度、私は関連コラムを書いているが、秀樹さんのファンの方からSNSで御礼のメッセージが届いたり、直筆のお手紙をちょうだいしたりした。 野口五郎は『ボクら~』の中で明かした「生きていく人に迷いを…」は、自身のコンサートで秀樹さんの曲を歌っていいものか迷ったり悩んだりすることを意味していた。 だが、そんな野口に対して秀樹さんファンの多くが「歌ってくれて、ありがとう」と感謝を伝えてくれるというのである。 それが「演歌第7世代」と呼ばれる若手の歌手に対しても同様だというのだから驚く。音楽番組やライブで秀樹さんの曲を必ず歌う新浜レオンは、特に『ギャランドゥ』や『情熱の嵐』を得意としている。5月2日、「おかちまちパンダ広場」で行われた新曲リリース記念イベントのセトリにも、デビュー曲『離さない 離さない』と新曲『ジェラシー~運命にKissをしよう~』との間に『ギャランドゥ』を入れたのだ。 それを知った秀樹さんファンから「多くのリアクションと御礼のコメントをちょうだいしています」と新浜と彼のスタッフは恐縮すると共に、亡くなって4年が経っても、語り、歌い継がれる大スター、西城秀樹さんへのリスペクトと熱い想いを新たにしているという。 デビュー50周年を彩るビデオコンサートや7枚組DVD BOXも、もちろんファンの皆さんは一致団結して応援し支えている。そして、野口五郎、岩崎宏美、神野美伽、新浜レオンら、切磋琢磨してきた同年代の歌手や妹のように可愛がられた歌手、そして息子のような年代の後輩歌手らが語り歌い継ぐ西城秀樹さんは「永遠」だ。◆山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)などに出演中。CM各賞の審査員も務める。
2022.06.10 07:00
NEWSポストセブン
格闘技界に激震(左から那須川天心、榊原信行代表、武尊。写真=Motoo Naka/AFLO)
那須川天心vs武尊 金銭トラブル報道で「フジ生放送中止」の裏側、新社長人事の影響も
 日本格闘技界最大のビッグマッチといわれている那須川天心と武尊の「キックボクシング頂上対決」。開催が6月19日に迫るなか、生中継する予定だったフジテレビが突然試合の放送中止を決め、格闘技界に激震が走っている。 5月31日、フジは公式ホームページで「主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりました」と発表。この突然の声明に怒りの声をあげたのが、“世紀の一戦”の仕掛け人で大会の実行委員を務める格闘技団体「RIZIN」代表の榊原信行氏(58)だった。 榊原氏は同日夜に開かれた記者会見で、「頭が真っ白になっている」「あまりに酷すぎないか」と語気を強めた。 契約に至らなかった理由について、「明確なものはない」としつつも、「5月9日に週刊ポストさんで私に関する音声データをベースに記事が載りました。これは当然、フジテレビさんからするとゆゆしき問題」と本誌・週刊ポスト記事が理由だと話した。『週刊ポスト』5月9日発売号では、榊原氏がRIZIN関係者と暴力団の交際を認めたとされる音声が流出し、その音声をめぐって金銭トラブルになっていることを報じた。続く5月16日発売号では、榊原氏がインタビューに応じ、「私自身には反社会的勢力との交際はない」と断言、疑惑が取り沙汰された関係者についても「改めてチェックさせてもらいましたが、清廉潔白」と言い切った。 フジテレビも本誌・週刊ポストの取材に、「現段階では放送予定に変更はない」としていた。それから2週間、突然中止を発表した裏には何があったのか。フジ関係者はこう話す。「局内では、ポストの記事の反響が広がるなかで、問題視する声が増えてきた。とくに、榊原代表の反論記事で、彼が音声データの存在と金銭トラブルを認めたことは大きかった。第2弾掲載後、港浩一氏がフジの新社長になる人事が発表されたことも影響している」 改めてフジに放送中止の理由を訊いたが、「諸般の事情を総合的に考慮した結果」(企業広報部)と答えるだけだった。 メディア法専門の田島泰彦・早稲田大学非常勤講師はフジに疑問を呈す。「放送局は権力を監視する報道機関です。権力の側に説明責任を求めている立場なのに、自身の説明責任から逃れるという姿勢はおかしい」 このままでは格闘技ファンも世間も納得しまい。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.10 06:00
週刊ポスト
山田美保子さんが選ぶ「ベスト・ファーザー賞」さんま、榎並アナ、有村昆など
山田美保子さんが選ぶ「ベスト・ファーザー賞」さんま、榎並アナ、有村昆など
 そろそろ「父の日」。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、芸能界の“ベスト・ファーザー”事情について綴ります。 * * *「ベストファーザー」と言われると“イクメン”というイメージ「母の日」に比べると圧倒的に存在感が薄い「父の日」は6月の第3日曜日。今年は6月19日です。「母の日」は、お花やスイーツなど「もらってうれしいモノ」がテレビ番組や雑誌で大々的に紹介されるものなのに、「父の日」のそれは、あんまり見かけません。ネクタイ? コロナ禍で在宅勤務が増えた昨今、ちょっと違うような気がしますよね。お酒? あ、そろそろ父子に扮した俳優さんが一献傾けるウイスキーのCMが見られる時期かもしれません。 著名人が選出されることでもっとも有名なのは『ベスト・ファーザー イエローリボン賞』でしょう。ここから派生した『ベスト・ファーザー賞in関西』では昨年、清原和博さん(54才)が選ばれたことがおおいに話題になりました。2016年には『112日間のママ』(小学館)の著者であり、元読売テレビの清水健アナウンサー(46才)が選出され、気持ちが温かくなりました。 一方、歴代の「芸能部門」を見ていくと、ココリコの田中直樹サン(51才)、FUJIWARAの藤本敏史サン(51才)ら“後のバツイチ組”や、ますだおかだの岡田圭右サン(53才)やココリコの遠藤章造サン(50才)のように、“前ファミリー”の顔が浮かんでしまうかたもいらっしゃいます。『~イエローリボン賞』の方も、“麻耶砲”投下以来、少々イメージが変わってしまった市川海老蔵サン(44才)や、いろいろ大変そうなダイアモンド☆ユカイさん(60才)のお名前がありました。 いや、「だからベスト・ファーザーではない」とは言いませんが、こうした賞は“速報値”的な要素もありますからね。「歴代受賞者」の一覧表を見てしまうと、どうしてもいろいろツッコミたくなってしまうのです。「ベスト・ファーザー」といわれると、イコール“イクメン”というイメージも強くなる。ゆえに事務局から選出されたとの声がかかっても「違うんで」と辞退しているようなかたがきっといらっしゃると思います。 以前、田中圭サン(37才)は出演作品の番宣で、話がイクメンに及びそうになった途端、表情をこわばらせ、奥さまに任せっきりであることをモゴモゴ告白。もう、これ以上、掘り下げてくれるなというお顔をされていました。 蒸し返すようで恐縮ですが、あの東出昌大サン(34才)がなかなか本業で浮上できないのも(世間が勝手に抱いていただけとはいえ)、実はイクメンではなかったというギャップが、そうさせているのでは? いま思えば、杏サン(36才)が評価していた東出サンのパパぶりは、「尋常じゃない高さの“高い、高い”をしてくれる」だけだったような気がします。 さて、この文脈で山田EYEモード的ベスト・ファーザー賞を一足先に選びたいと思います。 まずは、明石家さんまサン(66才)です。“本家”がもし選んでくれたら、スゴイなぁと思いますけれど、難しいでしょうし、それこそ、さんまサン本人が辞退するような気がします。 でも、さんまサン、大竹しのぶサン(64才)、長男の二千翔さん、長女のIMALUサン(32才)“ファミリー”を目標にするパパ芸能人は本当に大勢いらっしゃるんですよ。 さんまサンが大竹サンの前夫でTBSディレクターだった服部晴治さん(1987年、がんのため死去)から生前、「しのぶをよろしくお願いします」と頼まれていたのは有名な話。 私は以前、大竹サンがゲストにいらした『1周回って知らない話』(日本テレビ系)で再確認しましたし、さんまサンは昨年6月、『週刊さんまとマツコ』(TBS系)で、服部さんの言葉を「まともに受けてしまったのかもわからへんな」と振り返りました。 いろいろな想いがあるにせよ、二千翔さんに自身を「ボス」と呼ばせ、幼少期から実にいい関係であるさんまサン。以前、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)のオーディションに二千翔さんと同級生だったという女性が来たときも、さんまサンは「ニッカ(=二千翔さん)に聞いてみるわ」とその場で電話していましたっけ。 IMALUサンとのエピソードは、運動会の借り物競走でボケ倒したさんまサンが保護者のかたから爆笑をとるも、IMALUサンは号泣。大竹サンからも「もう帰って」と叱られたことや、この先、さんまサンに介護が必要になったとき、「おむつは替えるよ。でも(お尻は)拭かないよ」とIMALUサンから言われていることなどなど、どこまで真実かはわかりません(苦笑)。でも、イイ関係であることは事実。『ボクらの時代』(フジテレビ系)でも大竹サンはファミリー自慢をしていましたね。やっぱりさんまサンはベスト・ファーザーです。勇気ある決断と素直で真摯な文章に心打たれた 続いては、フジテレビの榎並大二郎アナウンサー(36才)です。昨年9月、榎並アナは『Live News イット!』で育休宣言。インスタで初めての育児に奮闘する様子を綴っていました。2週間を振り返り、「かけがえのない時間」とし、たくさんのことを知り、学び、ものすごい早さで成長する息子さんのことや、それを奥さまと共有できた喜び。さらに「いかに多くの家事が存在しているのかを目の当たりにしました」と。発信する立場にある榎並アナの勇気ある決断と素直で真摯な文章に心打たれました。 芸能界では近年、離婚後、夫が親権を持つケースが目立ちますが、そのなかから、市村正親サン(73才)と有村昆サン(45才)をベスト・ファーザーに選びたいと思います。「父の背中を見て」息子さんに育ってほしいというのは、篠原涼子サン(48才)と市村サ  ン、共通の想い。市村サンは長男の優汰クン(14才)とすでに共演。恐らく次男さんもミュージカル俳優の道を歩むことになるのかと。父子で帝国劇場や日生劇場に観劇に出かけたり、息子さんは自宅で堂本光一クン(43才)主演のミュージカル『Endless SHOCK』の名場面を再現したりしているとも聞いています。 有村昆サンについては、いろいろあったのは事実ですが、離婚前から保育園の送迎を熱心にしていたのをはじめ、有村サンのご両親含め、懸命に子育てをしていらっしゃいます。市村サン同様、応援したい、ベスト・ファーザーです。 そうそう、先日、「上場企業の社長でも男性育休がとれる」組織づくりをしている『石井食品』の石井智康社長のインタビュー記事を読みました。2019年にお子さんが生まれた際には、共働きの奥さまとともに1か月の育休をとったという石井社長。昨年、奥さまが他界され、40才目前でシングルファーザーになった石井社長は、会食をしなくても社長業はこなせる……と。頼もしいコメントですよね。 番外編は坂上忍サン(55才)です。4月に新たにワンコが増えて、23きょうだいに。ブログのフォロワーさんからも「パパさん」と呼ばれ、愛される坂上サンもベスト・ファーザーです。 私も6月19日は、ありがとう……と空に向かって伝えようと思います。構成/山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。※女性セブン2022年6月16日号
2022.06.08 07:00
女性セブン
吉本移籍の久代萌美アナ YouTuberの夫・はるくんは「どんどん前へ出て」とアドバイス
吉本移籍の久代萌美アナ YouTuberの夫・はるくんは「どんどん前へ出て」とアドバイス
 フジテレビでのアナウンサー生活10年を経て、今年4月から吉本興業とマネージメント契約を結んだ久代萌美アナ。本誌・週刊ポスト5月30日発売号では初グラビアに挑戦、局アナ時代とは違う表情を見せてくれた。 このゴールデンウィークには、2025年開催の大阪・関西万博プロモーション・イベント「Warai Mirai Fes 2022」で司会進行役を務めた。久代アナが語る。「イベントで共演した陣内智則さんには、『今日は政治家もいらっしゃる会場だったから、久代アナが締めるところをきちんと締めてくれて助かった。吉本に入ってくれてありがとう』と最後にお褒めいただき、うれしかったですね。吉本興業の所属を発表したとき、もともと知り合いだった吉本の芸人さんたちには『本当?』と驚かれましたが、今はとても歓迎してもらえていると感じます」 大学では微生物研究にいそしんだ理系女子で、アナウンサーとしては報道志望。生真面目な優等生タイプとの自覚があり、「フジテレビは一番受からないと思っていました。フジテレビのアナウンサーといえば、華やかな印象が強かったですから。ただ、ほかの志望者と比べると私があまりにナチュラル過ぎて、逆に『改造しがいがある』と判断されたのかもしれません」(久代アナ、以下同)という。 2020年、有名YouTuber「北の打ち師達」はるくんとの結婚も話題となった。ジャンルは違えど同じ表現者である夫には、仕事の相談をもちかけることもあるとか。「局アナはゲストの話を上手く聞き出し、自分の話に時間を割かないのが基本。おかげでフジテレビ退社後、バラエティ番組のゲストに呼ばれて話を振られても、つい簡潔に返事をしてしまうクセが抜けないんです。そもそも私のプライベート話なんて、お茶の間の皆さんに興味を持っていただけるのか不安で……そんなことを夫に漏らすと、『局アナ体質から早く解放されるべき。自分からどんどん前へ出て』とアドバイスしてくれました」 久代アナ自身もYouTubeデビューを考えつつ、まだ行動に移せていない。「夫が言うには、『身構えずに撮影したものを、そのまま流すのがYouTube』。けれど、どうしても私は身構えてしまいがちなんです」 とはいえ最近、テレビ番組で料理姿を披露した際は、素の自分を出せたという。「自分の好きなことがテーマなら、ナチュラルにトークできるんだなって気づきました。私は自炊派で、料理が得意なんです。フジテレビ在籍中は忙しすぎたからこそ、新人の頃から、気疲れする外食を避け、気分転換も兼ねて料理に没頭していました。これから料理番組はどんどんやってみたいですね」【プロフィール】久代萌美(くしろ・もえみ)/1989年10月6日生まれ、東京都出身。首都大学東京卒。2012年にアナウンサーとしてフジテレビ入社。今春3月に退社、吉本興業所属に。夫は有名YouTuberコンビ「北の打ち師達」のはるくん。特技は料理とドラム演奏、趣味は愛車の手洗い。撮影/熊谷貫 取材・文/山本真紀
2022.06.06 16:00
NEWSポストセブン
思わぬ形で注目を集めている『呼び出し先生タナカ』(番組公式サイトより)
“パクリ騒動”の『呼び出し先生タナカ』、局内の評価が意外と高いワケ
 思わぬ形で注目を集めてしまった──。フジテレビの4月改編の目玉である『呼び出し先生タナカ』(日曜21時~)の“パクリ騒動”だ。この番組は国語、数学、理科、社会、英語などのテストをおこない、アンガールズの田中卓志が担任、シソンヌの長谷川忍が副担任として生徒の解答を講評していく。このスタイルが、同局の過去の人気企画である『めちゃ2イケてるッ!』の抜き打ちテストとそっくりで、出演者が入れ替わっただけだと指摘されている。 その『めちゃイケ』で先生役を務めていた岡村隆史は5月12日の『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で「別にアンガールズの田中くんは何も悪くないよ」と前置きした上で、「俺とか濱口(優)とかの顔は全く浮かばへんかったのかなと思ってさ」と話していた。 5月27日には、『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、松本人志がシソンヌの長谷川に「世間で有名ですよ、あの番組……パクリ番組だって」 と突っ込んだ。この発言が6月3日配信の『デイリー新潮』に取り上げられると、松本は自身のツイッターで、〈アホか。 長谷川をシャレでイジっただけじゃ!〉とつぶやいた。フジテレビ関係者も同意する。「『酒のツマミになる話』を見ていて爆笑しました。番組を見ていれば、一発でギャグだと理解できます。一方で、松本さんの冗談は『呼び出し先生タナカ』の制作陣を気遣った面もあると思います。触れてはいけないタブーにされるより、イジってもらったほうが気楽になりますから。言外に“なんでも笑いに変えろ”というメッセージを感じました。『人志松本の酒のツマミになる話』と『呼び出し先生タナカ』の総合演出は同じなんですよ。彼は『IPPONグランプリ』など松本さんの特番担当でもあるし、松本さんの優しさや励ましも含まれていたと思います」番組に岡村隆史が乱入すれば面白いことに ネット上では“パクリ騒動”で話題となっているが、肝心の視聴率はどうなのか。「日曜のゴールデンタイムで放送された初回は世帯6.2%、個人全体4.1%です。世帯だけ見ると高くないですけど、ウチでは13歳から49歳までの数字である“コア視聴率”で評価されます。若年層の数字は良いので、上層部は合格と判断していますよ。『めちゃイケ』が終わって4年経ちますし、番組の抜き打ちテストをよく知らない子供がいる時代になった。見ていたとしても、あの企画はたまやるくらいでしたから、覚えていない。そんな彼らは“『めちゃイケ』と似ている”なんて知るわけもないですから、普通に見て面白かったと感じた人も多いと思います」(同前)“パクリ騒動”による注目は本意ではないだろうが、昨今ここまでフジテレビの番組が取り上げられることはなかった。ある放送作家が番組に提案する。「こうなったら、もう徹底的に騒動をギャグにしたほうがいいでしょう。どこかの回で突然、岡村隆史が登場して田中卓志から先生役を乗っ取り、同時に濱口優などの『めちゃイケ』メンバーが教室に乱入して席を奪う。加藤浩次がシソンヌの長谷川忍をジャイアントスイングで教室の外へ放り投げてもいい。こうすれば、“パクリ騒動”は壮大な前振りになりますよ。その前に、『めちゃイケ』メンバーをどう納得させるかという難題がありますけどね」 かつてのフジテレビなら試みそうな展開だが、果たしてどんな着地点に落ち着くのか。
2022.06.05 16:00
NEWSポストセブン
恒例のように「フリー転身」が噂される日本テレビの水卜麻美アナだが…
水卜麻美アナの『ZIP!』本当は“視聴率良好”でフリー転向説に疑問の声も
 フリー転身の噂が出るのは、人気アナウンサーの証拠なのか。『週刊現代』(5月14・21日号)に日本テレビ・水卜麻美アナ(35)の独立説が掲載された。記事によれば、昨年から総合司会を務める『ZIP!』の視聴率が思わしくなく、3月に退社した桝太一アナと同じように別の業界への転身を考えているという。しかし、日本テレビ関係者は「まず、視聴率の読み取り方が違うんですよね」と説明する。「『ZIP!』の世帯視聴率が最近6~7%台なのは記事の通りですけど、ウチは世帯ではなく“コアターゲット”という13歳から49歳までの視聴率で良し悪しを判断されます。今のキー局で世帯重視はテレビ朝日だけだと思いますよ。『ZIP!』のコアの数字は同時間帯でだいたい1位です」 同時間帯の世帯視聴率で見ると、テレビ朝日の『グッドモーニング』とフジテレビの『めざましテレビ』がトップを争っており、日本テレビの『ZIP!』は3位になる。しかし、“コア視聴率”では『グッドモーニング』が3位に落ちる。安住紳一郎アナ(49)のTBS『THE TIME,』は世帯、コアともに4位だという。「井上清華アナ(27)がメインキャスターを務める『めざましテレビ』は、M1(男性20歳~34歳)やM2(男性35歳~49歳)で『ZIP!』を上回ることが多い。一方で、水卜アナが総合司会を務める『ZIP!』はF2(女性35歳~49歳)の視聴率が特に良いんです。それに比例して、C層(男女4~12歳)やT層(男女13~19歳)の数字も他局より上です。母親が日本テレビにチャンネルを合わせ、子供と一緒に見ているのかもしれません。C層は現在はターゲットではありませんが、あと数年すればコア層に入ってくる。小さい頃から日本テレビを好きになってもらいたいという戦略のうえでは、この数字が高いことも評価されます」(同前) 水卜アナは2010年に慶應義塾大学文学部から日本テレビに入社。学生時代にミスコンに出場していたり、雑誌モデルを務めたりしている女子アナは多いが、彼女はそのような活動と無縁だった。「小慣れていない感が視聴者に新鮮に映り、『ヒルナンデス!』での食べっぷりの良さが評判となりました。本人も女子アナになれるとは思っていなかったようですし、『好きな女性アナウンサーランキング』で1位になるとは夢にも思っていなかったそうです。彼女は自分を拾って、育ててくれた日テレに感謝している。日テレには会社への忠誠心が高い社員が多く、水卜アナもそのうちの1人です。彼女は人気があるため、フリー転身の話がしょっちゅう出ますが、簡単に辞めるとは思えないですね」(同前) 近年も、加藤綾子(37)や田中みな実(35)、宇垣美里(31)など局アナからフリーになった女子アナは何人もいる。水卜アナには“別の業界への転身”の噂だけでなく、今まで何度もフリーアナへの転向が話題に上ってきた。放送記者が解説する。「最近のフリーになったアナウンサーで、大成功したと言える人は田中みな実ぐらい。カトパンは夕方のニュースが終わりますし、宇垣美里も地上波テレビの出番は局アナ時代のほうが多かった印象。今はどの局も経費削減で、フリーを起用しづらくなっている。さらに、今年になって、フジテレビの『ネクストキャリア支援希望退職制度』を使って、田代尚子さんら、アナウンサー経験者も退社している。フリーの競争はますます激しくなるでしょう。 日テレの制作陣は水卜アナの特徴を掴んでいる。だから、番組で輝けると彼女自身が理解している。フリーになったら、スタッフと1から呼吸を合わせていかないといけない。そう考えると、35歳の今からフリーで勝負するよりも日テレという会社で上り詰めていくほうがいいのでは。女性初の役員の可能性だってあると思いますよ」 恒例行事のように水卜アナのフリー転向報道が出るが、はたして本人の目にはどう映っているのか。
2022.06.05 07:00
NEWSポストセブン
テレビ局の視聴率に対する取り組みの変化も影響か(『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』公式サイトより)
『金スマ』は2年で視聴率急落 レギュラー番組低迷で中居正広の正念場
 中居正広が正念場に立たされている。最近、MCを務める番組の視聴率が冴えないのだ。現在のレギュラーは『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)、『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)の3本となっている。「特に『金スマ』の下落ぶりは激しいですね。2年前くらいは2ケタを何度も取っていましたし、志村けんさんの追悼スペシャルの世帯視聴率は20.1%(2020年4月3日。ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)でした。それが、2年後の今年4月8日は6.8%と約3分の1になりました。3月18日には4.7%を記録しています」(テレビ局関係者) この急降下にはテレビ界の事情が大きく関係しているという。「2年前から個人視聴率が全国的に導入され、局が主に49歳以下を対象とする番組作りを始めた。それまでの世帯視聴率ではなく、『コア視聴率』を狙うようになったんです。この用語は、昨年ダウンタウンの松本人志さんがツイッターで言及したことで業界以外にも浸透したかもしれません。 もともと、『金スマ』は50歳以上に人気がありましたし、F2(女性35歳~49歳)の数字も良かったんです。しかし、コア層の支持獲得を目指し、若者に受けそうな内容に変更したため、F2の視聴者も離れてしまった印象です。『金スマ』は視聴率指標変更の影響をモロに受けましたね」(同前) 以前は高齢者に馴染みのあるタレントのドキュメンタリーがよく放送されていたが、最近はお笑い事務所の特集をしたり、かつての人気企画である社交ダンスを復活させたりと試行錯誤を繰り返している。TBS局内ではどのような評価なのか。「社交ダンスの世帯視聴率は最近にしては悪くなかったですが、それはF3(女性50歳以上)が引き上げたもので、局内の評価はそこまで高くない。TBSは個人視聴率導入の2020年、13歳から59歳までを『ファミリーコア』と定義しました。しかし、1年後に4歳から49歳までの『新ファミリーコア』に変えました。これも『金スマ』には痛かったですね」(TBS関係者) ここまで数字が落ちれば、終了の可能性も出てくるかもしれない。「最近は視聴率が取れないために休止が多いですが、代わりの特番も芳しくない。『金スマ』は知名度の高い番組ですから、新しい鉱脈を見つけて『新ファミリーコア』の数字を取りたい。もし視聴率の高い特番が出てくれば、『金スマ』の立場も怪しくなってきます。打ち切りは当面ないと思いますが……」(同前)若年層を重視するテレビ局とファンの高齢化 中居のもう1つのゴールデン帯の番組である『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、土曜昼の『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)はどうなのか。「日本テレビは13歳から49歳までをコアターゲットとしています。その数字は合格点だと思いますよ。F2が10%を超えることもありますから、すぐには番組テコ入れとはならないでしょう。ただし、日本テレビの場合、決してコア視聴率の悪くなかった『深イイ話』や『今夜くらべてみました』を今春に終了させるなど、“攻めの改編”をしています。そのため、『仰天ニュース』も油断はできません。『キャスターな会』は世帯視聴率が6%前後で、その大半は50歳以上に支えられている番組です。日テレやフジテレビだとすぐに手をつけられてもおかしくないのですが、テレ朝は高齢者も視聴ターゲットに考えているので、この番組はまだまだ続くのではないでしょうか。意外と一番安泰かもしれません。2つとも、視聴率がすごくいいわけではないですけれど」(前出・テレビ局関係者) 春の改編期のスペシャル番組で、中居がメインを務めた番組の視聴率も、そこまで良いとは言えなかった。「3月22日の日本テレビ『中居正広の3番勝負!レジェンドとガチ対決SP』は世帯7.7%でした。コア視聴率も日テレの中では良いとは言えない。28日のフジテレビ『春の番組対抗 タイムリミットバトル ボカーン!』は世帯6.7%で、コア層の数字も良くなかった。いずれもゴールデンタイムですし、全体的にもう少し取りたかった。 21日のNHK『笑いの正体』は漫才をテーマに掘り下げ、ダウンタウンの松本人志がVTR出演するなど中居を起用した効果は絶大でした。それでも、世帯5.1%でした。NHKは広告主がいるわけではないので、視聴率はあまり関係ない局ですが、最近は数字を気にするし、若者にも見てもらおうとする。この番組の視聴者は男女50歳以上が中心でした。良い切り口の番組なので、また放送してほしいです」(同前) 2年前のジャニーズ事務所退所会見では、当意即妙な受け答えで絶賛された中居。どうしてレギュラー番組の視聴率が下がっているのか。「今さらですけど、SMAPの解散は大きかったですよね。SMAPというグループがあるから、ソロ活動も光っていた。メンバーにとって、どちらも切り離せない両輪だった。中居は当時、『アイドルなのに司会もできる』という評価だった。そして芸能界有数の司会者に成長していった。その過程において、SMAPのメンバーだったということは影響していたと思います。 もう1つ、SMAPファン、中居ファンも少しずつ歳を取り、テレビ局が重視する視聴者層から離れていっている人も増えている。その辺が理由ではないでしょうか。もちろんMCだけに低迷の原因があるわけではありません。でも冠番組の視聴率が下がれば、責任は感じるところでしょう」(同前) アイドルから司会者に転身した第一人者である中居がこのまま終わるとは思えない。ここからどう巻き返しをはかっていくのか、注目したい。
2022.06.03 18:00
NEWSポストセブン
今年4月にフリーアナウンサーへ転身した久代萌美アナ
久代萌美アナ フジから吉本興業移籍でも「肩書はあくまでもアナウンサー」
「好きなんです、イベント司会の仕事。生放送番組のようなライブ感、バラエティ番組の楽しさ、時間を守ってメッセージを伝える報道的要素もありますから」 そう語るのは、フジテレビアナウンサーとして『さんまのお笑い向上委員会』アシスタントなどで活躍し、今年4月にフリーアナウンサーへ転身した久代萌美アナ(32)だ。本誌・週刊ポストの取材時は、2025年開催の大阪・関西万博に向けたプロモーション・イベント「Warai Mirai Fes 2022」のステージを進行し、会場を明るく盛り上げた。 もともと久代アナが大学生時代に目指していた職業は、警視庁の科学捜査官。「いわゆる『科捜研の女』ですが、私の卒業年は募集枠ゼロ。それなら就活の練習も兼ねてテレビ局のアナウンサー枠を記念受験しようか、と思ったんです」 アナウンサー志望の学生は通常、専門スクールに何年も通いノウハウを学ぶ。久代アナは短期のセミナー受講だけで試験に臨み、見事フジテレビ入社を勝ち取った。「その分、入社してからの勉強が大変でした」と振り返りつつ、以降10年間は報道からワイドショーまで幅広く経験を積み、「ひと通り局アナ仕事をやりきった」との達成感を得た。 フジテレビを退社後、次の所属先が吉本興業との発表も話題になった。「芸人さんの多い事務所ですが、私の肩書はあくまでアナウンサー。イベント司会、バラエティ番組出演、料理番組ナレーションのレギュラーも持ち、バランスがとれた仕事内容で満足です」 目下の課題はバラエティ番組での“自分語り”だ。番組進行に徹する局アナ体質が抜けず、身の上話を楽しく伝える技術は、周りの芸人を手本に日々精進している。【プロフィール】久代萌美(くしろ・もえみ)/1989年10月6日生まれ、東京都出身。首都大学東京卒。2012年にアナウンサーとしてフジテレビ入社。今春3月に退社、吉本興業所属に。夫は有名YouTuberコンビ「北の打ち師達」のはるくん。特技は料理とドラム演奏、趣味は愛車の手洗い。取材・文/山本真紀※週刊ポスト2022年6月10・17日号
2022.06.02 19:00
週刊ポスト
“放送倫理の番人”BPOとは、どんな組織なのか
“放送倫理の番人”BPOとはどんな組織なのか テレビ局は「黙って従うしかない」現実
 NHKや民放各社でつくるBPO(放送倫理・番組向上機構)が今年4月15日、〈「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解〉を公表したことが波紋を広げている。「見解」では、〈テレビで演出される「他人に心身の痛みを与える行為」を、青少年が模倣して、いじめに発展する危険性も考えられる。また、スタジオでゲストが笑いながら視聴する様子が、いじめ場面の傍観を許容するモデルになることも懸念される〉と指摘。このことで、バラエティー業界は“罰ゲーム”の演出などに苦慮しているという。【全3回の第2回。第1回から読む】 テレビをつまらなくしているとも指摘されることがある“放送倫理の番人”BPOとは、どんな組織なのか。 BPOは全国のテレビ局・ラジオ局が加盟する日本民間放送連盟(民放連)とNHKが設立した「放送番組向上協議会」と「放送と人権等権利に関する委員会」が統合して2003年に発足した独立機関だ。放送倫理検証委員会、放送人権委員会、青少年委員会の3つの委員会があり、視聴者の声などをもとに放送への苦情や放送倫理上の問題に対して第三者の立場で調査検証する。 理事長は心理学者の大日向雅美・恵泉女学園大学学長、非常勤理事にはNHK理事やTBS社長などが名を連ね、評議員の7人は漫画家の里中満智子氏、脚本家の内館牧子氏をはじめ学者や弁護士などだ。具体的に番組審査にあたる3つの委員会の委員(各約10人)は評議員会が指名し、作家や演出家、学者、弁護士で構成されている。 任意団体で法的権限があるわけではないが、テレビ局への影響力は非常に強い。『発掘!あるある大事典II』(フジテレビ系)の番組中のねつ造が問題化した2007年6月20日の衆院決算行政監視委員会で、当時の民放連会長はこう証言している。「BPOの判断というのは最高裁の判断みたいなもので、ここが判断を出したら、いろいろ言いたいことはあっても、すべて守っていく、忠実に守っていく、そういう約束の合意書にNHK及び民放各社がサインをしてBPOに提出しております。皆さんとともに、BPOを立派な組織に育て、放送事業者の自浄機能を確実なものにしていきたい」 番組の内容をBPOが「放送倫理に反する」と判断すれば、テレビ局は黙って従うしかないのだ。元テレビ朝日局員でテレビプロデューサーの鎮目博道氏が語る。「番組内で間違いがあったり抗議を受けたりした場合、まず現場の責任者でもあるプロデューサーがお詫びを出すなど対応を判断する。第2段階は局のコンプライアンス担当部署が聞き取りして対外的な対応を検討する。BPOの審議は第3段階で、報告書を提出して調査に対応することになるが、現実はその段階で番組はアウトです。審議入りが決まればスポンサーは降りるし、テレビ局の上層部は結論を待たずに番組打ち切りにすることが多い。その後は似たような番組は企画としてあげても、ほとんど通らなくなってしまいます」 事実、いくつかの番組や人気コーナーがBPOに“クロ”と認定される前に消えていった。 フジテレビの『ほこ×たて』のラジコンカー対決では“やらせ演出”が問題化し、BPOが審議入りする前に番組打ち切りとなった。TBSの『クレイジージャーニー』も2019年に“やらせ演出”が発覚して審議入りする前に番組終了し、翌年に放送倫理検証委員会が「放送倫理違反があった」とする見解を発表した。 大晦日恒例の年越し特番だった日テレの『絶対に笑ってはいけないシリーズ』は昨年の大晦日は休止となったが、その背景には昨年8月にBPOが前述の「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」をテーマに審議入りを決めたことが影響したとも囁かれた。ドラマ、アニメにも介入 審査の対象はお笑いバラエティー番組だけではない。刑事もののドラマにはつきものの「死体」についても注文がつけられた。 BPOの青少年委員会は、ある連続ドラマについて、「猟奇的に殺された人間の、殺されている姿をそのまま突然前触れもなく放送するというのは、一部の人に『嫌悪感』『過度の刺激』を与える可能性がある」と指摘し、「番組視聴者に、内容によって『見る』『見ない』を選択するための情報を示すことが、放送が持つ公共性の点から必要なのではないか」という委員長コメントを発表した(2016年)。 番組名は特定していないものの、当時、ゴールデンタイムに放映された女性刑事ドラマが議論のきっかけになったとされる。だが、犯罪捜査のドラマでは、事件解決のカギを握ることが多い“死体の演技”への介入はドラマのリアリティに影響が出るとの指摘もある。 かつては深夜番組の定番だった「お色気番組」もいつしか姿を消した。 BPOは番組の性的表現にはとくに目を光らせ、2015年には青少年委員会が各放送局に「深夜帯番組における性的表現のあり方について速やかに議論」することを求める委員長コメントを出した。これがきっかけとなったのか、一部残っていた番組も消えていった。 アニメも例外ではない。青少年委員会は2014年に放映されたアニメ『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の性的表現を問題視し、放映した2局に対して放送時間帯などについて配慮するよう求め、午後10時台から深夜帯に変更された。(第3回に続く)※週刊ポスト2022年6月10・17日号
2022.06.01 16:00
週刊ポスト
King&Princeメンバーが語ってくれた
木村拓哉、最新ドラマで初めて見せる「人生を投げて疲れ切った姿」に要注目
 現在放送中のドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)では、いままでとは異なる役を演じている木村拓哉(49才)。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、カッコいいだけじゃない木村拓哉について綴ります。 * * * 木村拓哉サン主演のドラマ視聴率は、NHKの「朝ドラ」(連続テレビ小説)や「大河」、「紅白」、そしてフジテレビの「月9」などと並んで、その高低がメディアで大きく取り上げられます。 無意味とまでは言いませんが、たとえば「紅白」の視聴率の推移は、大晦日、家族全員が揃って一台のテレビにかじりついていた「昭和」のそれと比較されている。そりゃあ、50%以上だったのは当たり前の話であり、その後、平成を経て令和となり、テレビの見方や、テレビそのものが家にない、当然、見ることもない若いかたが増えているというのに、です。 朝ドラの時間帯だって専業主婦が大半だった「昭和」と現代では比較にならないし、ゴールデンタイム、プライムタイムのライフスタイルも大きく異なっているいま、対比して、「視聴率が下がった」と大騒ぎするのはナンセンス極まりないことだと思うのですが。 ドラマについて、私は20年以上前から「ココロの視聴率」という言葉を用いて、「自分の琴線に触れる作品を黙って見ればいいじゃないか」と主張し続けています。ですが、自分が見ているドラマはほかの人たちにも見ていてほしい……という想いをもつかたがとても多い。なかでも“推し”が主演をしているドラマとなれば、その想いはさらに強まるようです。 そうしたファンの皆さんのプッシュに加え、多くの社会現象を生んできた木村拓哉サン主演のドラマ。ピアニスト(フジテレビ系『ロングバケーション』)、美容師(TBS系『ビューティフルライフ』)、パイロット(TBS系『GOOD LUCK!!』)、検事(フジテレビ系『HERO』)など、木村サンの美しい手指がアップになる職種が多く、木村サンがカッコよく演じれば、目指す若者が採用試験に殺到したものでした。 特に美容師ブームのことはリアルに“経験”しています。私が特別講師を務める『早稲田美容専門学校』は、カリスマ美容師ブームと『ビューティフルライフ』のお陰で、男子学生がとても多いのです。超人気サロン『OCEAN TOKYO』代表の高木琢也くんは代表的な卒業生。そして今春卒業した22期生の国家試験合格率は初めて100%となり、業界で話題になりました。感慨深いです……。こんなに人生を投げている、こんなに疲れ切っている木村サンは初めて さて、そんな木村拓哉サンが現在主演中のドラマといえば『未来への10カウント』(テレビ朝日系)。映画化もされた『HERO』の福田靖さんが脚本を務め、お二人が事前に綿密なミーティングを重ねた結果、「月のような存在でありたい」との木村サンの希望が本作には生かされていると聞きました。これまでの作品は間違いなく「太陽」でしたよね? でも今回は「月」なのです。 しかも、木村サン演じる桐沢祥吾は、生きる気力をなくしたアラフィフ男。どれだけの不幸が彼を襲っていたかは、第3話、袴田吉彦サン(48才)が演じる不幸自慢男とのリング上での“対戦”シーンで明らかにされました。 桐沢は高校時代、4冠を達成し、将来を嘱望されたアマチュアボクサーだったのに網膜剥離で継続を断念。最愛の妻(波瑠サン・30才)は結婚後すぐに乳がんを患い死去。その妻とよく通っていた焼鳥屋を継ぎ、順調に回り始めたと思ったら新型コロナの影響で閉店……。就職氷河期で苦労し、会社でもなかなかうまくいかないという袴田サンの役には当然KO勝ちです。 その後もピザのデリバリーをしながら食いつなぎ、引退した恩師に母校のボクシング部のコーチを押し付けられ、渋々就任するも、なかなか本腰を入れられないという、ファンにとっては「ちょ、待てよ」と言いたくなるような経歴と内容です。 パッと見は、学園ドラマとかスポ根ドラマなので、大人が見る作品ではないと敬遠されていたかたも少なくないと思うのですが、それで見ないのはもったいなさすぎ。こんなに人生を投げている木村拓哉、こんなに疲れ切っている木村拓哉が描かれることは初めてだからです。 実は『アイムホーム』からタッグを組んできたテレビ朝日のドラマ班は、これまで2シリーズをオンエアしてきた『BG~身辺警護人~』を含め、カッコイイだけではない木村拓哉を描き続けてきました。『アイムホーム』で初めてテレ朝の連続ドラマに主演することになった木村サンは当初、「おしゃれなカフェとかがたくさんある」六本木ヒルズに位置する同局での撮影の休憩時間をとても楽しみにされていて(笑い)、「行っちゃおっかな」などと、おどけていらしたのです。が、“お楽しみ”はそれだけではありませんでした。『アイムホーム』の妻子を顧みなかった父親像、『BG~』ではバツイチのシングルファーザーで、なんと元妻役が“ロンバケ”の山口智子サン(57才)! でも、それ以外の共演者は「初めまして」のかたが多くキャスティングされ、主人公のオンだけではなく、オフにも光を当て、「これまで見たことのない木村拓哉」を描いてきたのです。これは木村サンにとって、とても新鮮な経験だったと思われます。一味ちがうPR方法に定評がある宣伝部との相性も抜群です。そして、これまでの“現場”でも大評判だった木村サンの“座長力”には、さらに磨きがかかっているようです。 今回、本格共演が初となるヒロインでボクシング部顧問役の満島ひかりサン(36才)と、30年ぶりの共演の校長役、内田有紀サン(46才)は木村サンのことを「癒し系」と口を揃え、満島サンは「モフモフモフ~」と表現なさいました。 さらに満島サンの妹役の滝沢カレンさん(30才)は木村サンから「この姉妹、ありだよね」と言われたことを喜んでいらっしゃいました。そして満島サンの息子役で、天才子役の呼び声が高い川原瑛都クン(8才)に対して、木村サンは「お師匠さん」と呼んでいるそうです(笑い)。それぐらい、しっかりしているということですね。それこそコロナ禍なので、これまで何度話題になったかわからない豪華な差し入れなどを用意しづらい現場だと思われますが、その分、現場の雰囲気をよくすることに努めていらっしゃるのでしょう。 ボクシング部員のKing & Prince・高橋海人クン(23才)や山田杏奈チャン(21才)が、昨年秋からトレーニングをしていたことをリスペクトの気持ちで、番宣の場面で紹介することも忘れません。でも、ご自身は、わずか3回練習しただけで、あの所作ができているといいますから、さすがは木村拓哉サンです。 主演俳優として、座長さんとして、これまでとは異なる“木村拓哉”に自ら望んで挑んでいる木村拓哉サン。「桐沢祥吾」が、どうやって昔の自分を取り戻していくのかを見届ける大人のドラマです。いまからの視聴でも、きっと間に合うと思います。構成/山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ?テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。※女性セブン2022年6月9日号
2022.06.01 11:00
女性セブン
松本若菜
“松本劇場”で話題の松本若菜ら今注目の遅咲きアラフォー女優3人の魅力に迫る
 主演作こそ少ないが、ドラマや映画などで今、業界の注目を集めているアラフォー女優たちがいる。松本若菜(38才)、中村ゆり(40才)、幸田尚子(42才)の3人だ。コラムニストで放送作家の山田美保子さんがその魅力を解説する。 * * * 土屋太鳳主演の『やんごとなき一族』(フジテレビ系)で異彩を放つ松本若菜が話題だ。松本演じる「美保子」が、土屋演じる「佐都」をいびり倒す際の顔芸ともいうべきオーバーな表情と演技、替え歌などは、「#松本劇場」としてTwitter民の間で盛り上がっている。 そのクセツヨぶりとフューチャーのされ方は『牡丹と薔薇』(東海テレビ・フジテレビ系、2004年)の小沢真珠さながらだ。が、その前に彼女がネットで取沙汰された1月期の『ミステリと言う勿れ』(同)では強さと美しさを併せ持つ全く異なるキャラクターだった。第11話と最終話のみの登場ながら、「あの美人刑事は誰?」と騒がれた松本。小柄でファニーフェイスの伊藤沙莉と並ぶと、松本の美貌がさらに際立つとの声も多かった。 高校一年生のとき、地元・米子で女優の奈美悦子と彼女が所属する「オフィス・ウォーカー」の社長にスカウトされるも断ったというエピソードをもつ松本。その後、22歳で上京し、初オーディションで合格し、『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)で女優デビューする。 これまで本当に多くの作品で見かけたし、2017年には「第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞」を映画『愚行録』の演技で受賞している。そして今年1月期と4月期、180度異なる役ながらブレイクを果たした松本は7月8日からスタートする『復讐の未亡人』(テレビ東京系)で連続ドラマ初主演を果たす。原作は『めちゃコミック』でランキング1位を果たし、『金魚妻』でも知られる黒澤R氏の作品。話題にならないハズがないだろう。朝ドラ、連ドラ、CMで存在感を発揮する中村ゆり その“テレ東”にて37歳で民放の連続ドラマ初出演を務めた女優といえば中村ゆり。2020年1月期の『今夜はコの字で』である。翌1月期の『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)でベンチャー企業の社長を演じた高橋一生の秘書であり良き理解者を演じた際には、高視聴率作品ゆえ、「YURIMARIだ!」とアイドル時代の彼女の活動を思い出した視聴者も多かった。 同7月期には、Kis-My-Ft2北山宏光と夫婦役を演じた話題作『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京系)、10月期には江口のりこ主演の『SUPER RICH』(フジテレビ系)でも難役を好演した。 そうかと思えば、2011年以降の“朝ドラ”(NHK連続テレビ小説)では『おひさま』『梅ちゃん先生』『花子とアン』『わろてんか』『エール』の5作に出演。さらには草なぎ剛と共演した『メルカリ』や、『小野薬品ヘルスケア』の「睡眠バランスが乱れがちなあなたに」「睡眠の質を向上させます」と睡眠サプリ「REMWELL(レムウェル)を訴求するテレビCMでも存在感を発揮している。 先日、エンタメ界では知らない人がいない辣腕の女性プロデューサーと話していたら、「私、中村ゆりさん大好き」と絶賛していた。松本若菜同様、誰もが認める爽やか美人。同性人気が高いという共通点もあるようで、この二人の元にはまだまだ仕事のオファーが舞い込む予感がする。CMで“顔芸”が注目の幸田尚子はM-1出場歴も テレビCMでよく見かけると言えば、幸田尚子も忘れるわけにはいかない。松本や中村に比べると、まだ顔と名前が一致している人は少ないかもしれない。だが、『スヴェンソン』『BASE』『バイク王』のCMなどでロングヘアをなびかせ、共演者に声と顔芸で派手なリアクションをしたり、激しいツッコミを入れたりしているのが彼女だ。 最新の『セブン-イレブン』のCM「THEカップデリレストラン」では、洒落たレストランで男性スタッフから「当店オススメの“たことブロッコリーバジルサラダ”です」「次に、半熟卵と食べる“チャーシューのピリ辛ユッケ仕立て”です」「そして“コールスローサラダ”でございます」とサーヴィスされた幸田がラスト、「って、これ、まさか『セブン-イレブン』の“カップデリシリーズ”なんじゃ」とツッコむ、いつもの(!)パターン。 見れば、「あぁ、あの女性」「確かによく出ている」と思っていただけたのではないか。『無名塾』『劇団青年座』『劇団クロムモリブデン』を経て、現在は個人で運営していると思われるオフィシャルサイトにてオファーを受け付けている。 このサイトは一見の価値がある。というのも、前述の“顔芸”&“ツッコミ”CMとは異なる“イイ女”風の動画が段積みで出てくるからだ。どこかに“笑い”や“オチ”が潜んでいるのではないかと疑いながらスクロールしたのだが、最後までマジだった。それで思ったのは、幸田も松本、中村同様、“超”がつくアラフォー美女だということなのである。「小劇場の美しい女優さん」というシリーズで雑誌に掲載された過去もある。“小劇場”“印象的なCM”“美人”というキーワードで思い出すのは吉田羊だ。吉田が中井貴一や三谷幸喜氏との出会いがきっかけとなって映像の世界で大メジャーになったように、幸田尚子にもシンデレラストーリーを期待してしまう。 一方、バラエティ専門放送作家としては、彼女が女優の中丸シオンと「幸丸事件」なるコンビを結成し、『M-1グランプリ』や『キングオブコント』に出ていたことや、もっと前には「オフィス北野・なべやかん主催」「神保町花月」なる記述がWikipediaに残っていることだ。なべやかんに確認したら、「当時のチラシに名前はありませんでした。芸名、変えていますかね? 記憶から欠落しています」と。2006年の話だが、当時は目立たなかったのだろうか。色々、興味深い。 松本若菜、中村ゆり、そして幸田尚子。遅咲きとも言うべきアラフォー美人女優がいっきに開花しそうな今夏。注目すべき3人だ。◆山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)などに出演中。CM各賞の審査員も務める。
2022.06.01 07:00
NEWSポストセブン
頻繁な社長交代が経営にどう影響するか(フジテレビ本社)
フジテレビ港浩一・新社長に問われる手腕 10年で5度目となる頻繁な社長交代
 頻繁なトップの交代がフジテレビにどんな影響を与えるのか。フジテレビでは6月29日開催予定の株主総会と取締役会を経て、港浩一氏が新社長に就任する予定だ。1976年入社の港氏はフジ全盛期の1980年代に『夕やけニャンニャン』『オールナイトフジ』『とんねるずのみなさんのおかげです』などを担当し、絶好調時代の局を支えた社員だ。テレビ局関係者が話す。「現・社長の金光修氏の1年での退任には驚きました。日本テレビも杉山美邦氏が1年で会長に転じますが、フジテレビは最近この10年で社長の交代は5度目です。同じ時期、日本テレビとテレビ東京は3度、TBSは2度です。テレビ朝日は4度ですが、今年から早河洋氏が8年ぶりに復帰しています。他の局と比べて、最近のフジテレビの社長交代ペースは早いと思います」(以下同) 昭和末期以降のフジテレビの社長を見ると、現・取締役相談役の日枝久氏は1988年から2001年まで13年、その後の村上光一氏、豊田皓氏はそれぞれ6年務めた。最近のような頻繁な交代はなかった。「フジテレビは1982年から1993年まで、そして2004年から2010年まで視聴率三冠王を達成しました。三冠王ではない時も2位に付けていましたし、局の業績は良く、就職活動生の憧れの企業でもありました。好調だからこそ、経営陣を大きく入れ替える必要もなかったのでしょう」 フジテレビは2011年に三冠王の座から転落する。その2年後、プロデューサーとして『あすなろ白書』『ロングバケーション』『踊る大捜査線』など数々のヒットドラマを生み出した亀山千広氏が再建を託された。「亀山氏は改革を断行しました。就任翌年には、日本を代表するお昼の番組『笑っていいとも!』を終了させて『バイキング』を始め、全社員の3分の2にあたる約1000人を部署移動させた。2015年春には新しい午後の情報番組『グッディ!』を始め、夕方の『スーパーニュース』を『みんなのニュース』に変えました。同時に、夜を『ニュースJAPAN』から『あしたのニュース』に変更して、スポーツニュースの『すぽると!』も終了しました」 新たなフジテレビを生み出すべく、次々と新番組を立ち上げていったものの、『バイキング』が今春まで続いた長寿番組になっただけで、他の番組は既にない。「長寿番組や帯番組を変えるのは勇気がいることなんですよ。名前の浸透度は計り知れないし、視聴者は見慣れているので安心感がある。それを終わらせた度胸はすごいですが、成功したとは言い難い。亀山氏が4年で退いたのは、結果を見れば当然だったのかもしれません。その後、宮内正喜氏、遠藤龍之介氏がそれぞれ2年務め、昨年就任した金光修氏はわずか1年で他のポジションに移ります。かつての社長と違い、就任期間が大幅に短縮されています」 過去の例を見ても、新社長になると、前任者との違いを打ち出そうとするケースは少なくない。歴代社長の就任翌年春の改編率を見ると、亀山氏は全日帯19.8%、ゴールデン帯29.4%、プライム帯32.6%(2014年)、宮内氏は全日帯28.2%、G帯29.8%、P帯29.5%(2018年)と3割近くの番組を変えていた。「業績が上がらないから変えるのは仕方ないとしても、コロコロと変わりすぎという印象もある。社長が1~2年で交代すれば、その度に方針が変更され、社員も付いていくのに苦労します」 同じ時期の日本テレビを比較すると、2014年春は全日帯9.7%、G帯4.8%、P帯7.1%、2018年春は全日3.1%、G帯0.5%、P帯9.3%といずれも1桁だった。これらはドラマやミニ番組に限られており、実質的には“改編なし”だった。 フジテレビは遠藤社長就任翌年の2020年春こそ全日帯5.7%、G帯8.6%、P帯13.6%と少ない改変で済ませたが、昨年就任した金光氏は今年春に全日22.4%、G帯18.6%、P帯23.9%と高い改編率となった。「亀山氏は生番組をテレビの強みと考えて午後2時~3時台に『グッディ!』を据えたが、今の2時台は昼の番組を引き延ばし、3時台は元のドラマ再放送枠に戻っている。経費削減の側面もあると思いますが、社長が頻繁に交代する弊害とも捉えられかねない。新社長の港氏が来春にまた大改編を断行すれば、社員は困惑するでしょう。一方で様子見で何もしないと前任者との違いを出せない。その手腕が注目されています」 港氏の社長就任でフジテレビはどう変わるか、あるいは変わらないのか──。
2022.05.31 16:00
NEWSポストセブン
(Rodrigo Reyes Marin/AFLO)
小泉今日子『最後から二番目の恋』 10年経っても色褪せない名言の数々を振り返る
 小泉今日子と中井貴一のダブル主演で一世を風靡したドラマ『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)。第1期放送から10年後の今、シリーズが再放送され話題になっている。同作のファンというドラマオタクのエッセイスト・小林久乃氏が、主人公を演じる小泉今日子の名台詞を紹介する。 * * * フジテレビが猛烈にいい仕事をしている。夕方に差し掛かった14時45分〜のドラマ再放送枠で『最後から二番目の恋』(2012年)のシリーズを放送しているのだ。現在は『続・最後から二番目の恋』(2014 年)が放送中。ちなみにTVerで同時に無料配信もある。 オンタイムで放送されていた当時から、登場人物たちのセリフや生き様に何度も救われた。そんな作品ファンの私が、今だからこそ見てほしい番組の見どころを、僭越ながら、未体験の皆様に紹介したい。私と同じく、10年前から作品を知っている皆様はぜひ録画orサブスク視聴の準備を。自称「おじさん」「男前」が嫌味なく似合う主人公『最後から二番目の恋』の主人公は、吉野千明(小泉今日子)、独身、45歳。テレビ局でドラマ制作のプロデューサーをしている。性格は基本熱く、優しく、強く。私の見立てでは特技は論破で、趣味は酒。でも二日酔いのせいにして仕事を怠けることはない。 同じ境遇の友人同士で酒盛りをして「おじさんですから!」と「男っぽくなっちゃうんで」と自称する。女性のほとんどが自分を盛るためによく発する自己紹介のセリフではあるが、ほぼ痛々しい。でも千明が言うと、真実味があってかっこいい。そんな女性である。 ドラマはそんな彼女が東京を離れて、鎌倉の古民家に移住することからスタートする。独身女性にはありがちなパターンではあるが、隣家に住む長倉家との交流によって、新しい温かさに触れつつ、揉め事に巻き込まれ、巻き込み……と物語が展開されていくのだ。そこにはキャリアウーマンとしての姿をフィーチャーするだけではなく、独り身の寂しさも吐露されていく。 今から10年前の日本は、実は私も「結婚しなくては」と必死で婚活を迫られるような風潮があった。その当時に思い切ったテーマだとは思ったけれど、多くの視聴者の共感を呼び、まさかのたった2年後に第2シリーズ『続・最後から二番目の恋』の放送になった。海外ロケまで敢行されるほど、予算大盤振る舞いの作品に成長したのである。そんなドラマが再放送となれば、世間が騒がないわけはない。反芻して自分を励ましたくなるセリフの数々 書きたいことはたくさんあるけれど、今回は吉野千明が放った、胸打つセリフに注目したい。第1、第2シリーズ内のトータルで選んでみた(順不同)。「不安だし、さびしいけれど、それを口にはせず、明るく笑い飛ばしていた。それが大人になるということなのかもしれない」「人は拠りどころを探して生きている。例えば、仕事。例えば、恋。例えば、家族。仕事を拠りどころに生きてきた私が、もし仕事を失ったとしたら……これから先、どう生きていったらいいのだろう」 毎度ドラマ内では、放送回を説明、総括するようなキョンキョンによるナレーションが入ってくる。これが愛だ、恋だ、酒だとバカ騒ぎしている物語をスッと全肯定している。耳に言葉がよく入ってくる。 続いては、いつもクソ真面目で面白くないと言われる、長倉家の長男・和平(中井貴一)に向けた(珍しく)彼を擁護するような一言。「お兄さんの言っていることって、すっごく真っ当だし、必要な言葉だと私は思いますけどね。(中略)真っ当で、必要なことって……つまらないんですよ。きっと」 仕事をしているとエッジの効いたことばかりを求められるわけでもなく、正論を振りかざせと強要されることもある。このセリフはその代弁者だ。そして時には千明なりのテンションで、独身の本音も漏れる。「倒れてさ、病院に運ばれて、病室で思ったんだよね。(中略)私さ、家族いないんだなあって。田舎にはさ、親も兄弟もいるけどさ……『家族を作らなかったんだなー、私』ってつくづく思ったんだよね」 独身にだいぶケアの高い時代になったけれど、孤独と自由のニコイチはいつでもつきまとう。ああ、医療保険を見直そうという気持ちになった。 本当にごく一部ではあるけれど『最後から二番目の恋』の楽しさを、共有させてもらった。ちなみに本作はスペシャルドラマも2012年に放送された。連続ドラマを約2時間に凝縮すると、ほとんどの場合、消化不良に終わる。「ああ、最終回のままで終わっていればよかったのに」とも。それが全くなく、見応えたっぷりだったことも加えておく。この作品はすべて動画配信サービスFODで視聴が可能だ(断じてステマではない)。【プロフィール】小林久乃(こばやし・ひさの)/エッセイ、コラムの執筆、企画、編集、プロモーション業など。出版社勤務後に独立、現在は数多くのインターネットサイトや男性誌などでコラム連載しながら、単行本、書籍を数多く制作。著書に、30代の怒涛の婚活模様を綴った『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ)、『45センチの距離感 -つながる機能が増えた世の中の人間関係について-』(WAVE出版)がある。静岡県浜松市出身。Twitter:@hisano_k
2022.05.31 11:00
NEWSポストセブン

トピックス

インタビューに応じた女子大生
「18歳女子大生」独占インタビュー【第1回】吉川赳議員のついたウソ「私の年齢に食いついた」「愛人契約しないか」
NEWSポストセブン
吉川議員の名刺を手にする女子大生
「18歳女子大生」インタビュー【第2回】吉川赳議員はホテルで「揉んじゃって御免なさい」「おじさんムラムラしちゃった」
NEWSポストセブン
背番号「12」を付けていた柴田貴広(現・大東文化大3年。撮影/藤岡雅樹)
佐々木朗希・高校3年の夏【前編】岩手大会決勝で投げた「背番号12」の思い
週刊ポスト
「選挙に強い」後継者は?(時事通信フォト)
安倍晋三・元首相の後継者の条件 選挙に強く、“担がれやすい資質”を持つ政治家
週刊ポスト
「同伴的なので」と自分の意思を伝えた吉川議員
「18歳女子大生」インタビュー【第3回】吉川赳議員から大量の「LINEメッセージと電話」
NEWSポストセブン
次なるステップは?(時事通信フォト)
元横綱・白鵬、周到すぎる宮城野部屋の「継承」で見えてきた“理事の椅子”
週刊ポスト
「保守路線の継承者」として名前が挙がる高市早苗氏(時事通信フォト)
安倍晋三元首相の政策後継者 保守路線は高市早苗氏、外交は萩生田光一氏が受け継ぐか
週刊ポスト
幹部補佐になっていた
「好きで好きで仕方なかったから」刺されたホスト、歌舞伎町で「幹部補佐」に昇進していた
NEWSポストセブン
松田聖子を目撃
松田聖子、沙也加さんの初盆に“もう1つの遺言”と「新しいお墓」への願い
女性セブン
ラガーさん
ラガーさん、再び甲子園から姿を消す 本人が明かした「チケットが高すぎる!」の叫び
NEWSポストセブン
中林大樹の姿を目撃
竹内結子さん三回忌 中林大樹が子供のために決断、家族3人新生活は「海辺の街」で
女性セブン
胃腸薬服用の注意点は?(イメージ)
名医が自宅でのんでいる【とっておきの市販薬】「解熱鎮痛剤」と「鼻とのどの薬」
女性セブン