芸能

2015年活躍した女優 個性派として注目度増した山口紗弥加も

『ようこそ、わが家へ』での演技が話題を集めた山口紗弥加

 今年も映画やドラマではさまざまな女優たちが活躍した。幅広い役柄を見事にこなした演技派、“今年もっともブレイクした姉妹”となった2人、個性派として注目作での起用が目立った中堅、などなど。コラムニストのペリー荻野さん総括する。

 * * *
 いよいよ2015年も大詰め。そこで今回は、今年頑張った女優と来年の動き予想をしてみたい。まず、筆頭にあげたいのが杏。
 
 東出昌大と結婚、芸能界屈指の大型カップル(見た目も)となった今年、月9『デート~恋とはどんなものかしら』では政府機関に勤める堅物公務員で、恋愛がよくわからない超合理主義者の主人公依子。

「かくし芸を」と言われて円周率を二万桁暗唱するようなすさまじい分量のセリフをこなし、笑わせた。そのすぐ後には池井戸潤原作ドラマ『花咲舞が黙ってない』で自分が務める銀行内の問題を指摘。相手に「黙れ」と言われて「黙りません!!」と胸を張る。その合間には時代劇『剣客商売』で女性剣士となって戦う。まさに大車輪の活躍。コメディからシリアスまで幅広くできる女優として来年以降も世界を広げそうだ。

 今年頑張った姉妹といえば、広瀬アリスとすず姉妹。アリスはNHKの『佐知とマユ』、フジテレビの『妄想彼女』など通ウケするドラマに出た後、『釣りバカ日誌~新入社員浜崎伝助』のみち子さんに。続編もありそうな予感。

 すずは『学校のカイダン』で謎の男(神木隆之介)に操られる女子高生。講堂で演説し、文化祭準備でしゃかりきになり、泣いたり叫んだり転んだり。この年代にしかできない学園型頑張りを見せた。今、空席の学園ドラマクイーンに名乗りをあげたといっていい。

 デビューから21年、今年いい味を出した個性派といえば、山口紗弥香。『ようこそ、わが家へ』では、大威張りのパワハラ部長(竹中直人)に暗い顔で反撃する女子社員役が素晴らしかった。今年は『リスクの神様』『コウノドリ』と続き、さらには『サイレーン刑事×彼女×完全悪女』では、口の悪い女性警官役。北山宏光演じる速水刑事を思いっきり「チビデカ!」と呼んでいた。

『サイレーン』では、この人を忘れちゃいけない。菜々緒! 完全悪女橘カラとして平然と人を殺し、執拗にターゲットを追い回す。ボクシングが得意で男性刑事(松阪桃李)相手に殴るわ、蹴るわは当たり前。液体窒素のような冷たい微笑みを浮かべて銃も刃物も使いこなす。かつてドラマ『主に泣いています』で、妙に足の長い小泣きじじいのコスプレをしていた女優と同一人物とはとても思えない。アクション全開女優となった菜々緒は、2016年の新ドラマ『怪盗山猫』では、刑事役だ。つかまえる側に回ってどんなアクションを見せるのか。あの長い脚で回し蹴りされたら痛そう。山猫(亀梨和也)の無事を祈る。

 そして、締めくくりに来年の予想。三田寛子、小泉今日子、鈴木保奈美、斉藤由貴、財前直見、川上麻衣子、江角マキコ、吉川十和子、国生さゆり、安田成美、RIKAKO…彼女たちに共通していることといえば、16年に50歳になることだ。なんかみんな若っ!!

「みんなもこっち(五十代)においでよ、楽しいからさっ」と手招きするRIKAKOが目に浮かぶようである。ちなみに2015年に50代に突入したのは吉田美和、草刈民代、大桃美代子、沢口靖子、中森明菜など、どこか職人芸を感じさせる面々だった。

 年々層が厚くなる五十代女優陣。上司役、お母さん役だけじゃなく、王道のラブストーリーだっていけまっせ!という五十代女優たちの存在感は、来年、ますます大きくなりそうだ。

関連記事

トピックス

11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン