相葉雅紀が挑戦したのが、「ピーマンの中の酸素を吸ってどのくらい水中に潜っていられるか」。いくつものピーマンを小さくかじり、中の酸素を吸いこみながら水中に潜り続けるというもの。結果、10個以上のピーマンを使って1分43秒潜水することに成功した。
NEWSの4人も、先月まで『変ラボ』という番組で珍実験に挑んでいた。例えば「大量のオナラを集めたら爆発するか」。「オナラは可燃性がある」ということから生まれた検証企画で、オーディションで選ばれた10人の被験者から8時間かけて97発のオナラを採取。ビンに詰めて特殊な装置で点火! だが爆発はせず、あたりに残ったのは…。
だが結局、チャレンジの成功・失敗より見どころなのは、その途中で何気なく出る一言や表情。つまり本当の素顔がさらけだされる瞬間だ。
例えば、ピーマン潜水記録に挑んだ相葉は何一つ文句言うことなくひょうひょうとやっていただけではなく、終了すると「ピーマンすげえ~」と素直に喜んでいたのが「相葉くん」らしかった。
またオナラ採取に挑戦したのは同局のニュース番組『news every.』でキャスターを務める小山慶一郎だったのだが、企画に臨んだ感想として「news every.を守るべきなのか…アイドルを守るべきなのか考えた結果、すべてを失いました」というコメントに、彼の誠実な性格がにじみでている。
そんなふいに出る人間性に、彼らの歌もほとんど知らないという視聴者も興味を持ち、結果ファン層が広がっていくのだ。もちろんタレントとしても成長する。
当然、企画を遂行する上で安全には十分考慮しているだろうが、余計な「優遇」「もちあげ」はしない。純粋に企画だけを考えて容赦なくチャレンジさせる。そこに日テレの強さがある。冒頭挙げたSMAPも実は例外ではない。年末に明石家さんまと共演する恒例のクリスマス特番ではこれまで木村拓哉が熱湯風呂に入ったり、稲垣吾郎が鼻にザリガニをはさまれたり、香取慎吾が「巨大しゃぶしゃぶ鍋」に具材として投入されていた。
女優の涙とイケメンの汗は「絵が持つ」と聞いたことがある。いくら見続けても見飽きないということだ。どんな無茶な企画にも果敢に挑む彼らの歴史はこれからも脈々と続いていくことだろう。 (芸能ライター・飯山みつる)