芸能

幸福の科学、創価学会、統一教会 芸能人信者の扱いなぜ違う

出家宣言をした清水富美加

 女優・清水富美加(22)の幸福の科学への「出家騒動」は、芸能関係者を震撼させた。収録済みだった映画やドラマの配給会社、契約中のCMスポンサー、広告代理店などの関係者は対応に奔走。こうした芸能人の信仰を巡っては、過去にも数々の騒動が起きてきた一方で、なぜか信仰を守りながら芸能活動を続けられるタレントもいる。一体、“この世界”には、宗教を巡るどんな「掟」があるのか──。

〈これだけ騒ぎになった以上、きちっとみんなの前で話をしなくてはならない。(中略)事務所は、テレビ局、雑誌社、様々なところからの問い合わせで混乱をきたしていた。古くからお世話になっている芸能マネージャーからも、私を心配する連絡が入っているという。

「記者会見だけはするな。信仰は本人の自由なんだから、する必要がない。もし、記者会見をすれば、芸能界で生きられなくなる」という話だった〉

──その胸中をこう綴ったのは、25年前の1992年、統一教会(世界基督教統一神霊教会、2015年から「世界平和統一家庭連合」に改称)の創始者・文鮮明氏が司式する「合同結婚式」に参加した元新体操選手の山崎浩子(57)だ(『愛が偽りに終わるとき』、1994年刊)。

 1984年のロス五輪8位入賞という成績を残し、新体操ブームの火付け役となった山崎だったが、入信を報じられると〈講演や仕事の数も極端に減っていった〉(前掲書より)といい、日に日に経済的な苦しさが増していったとも書き残している。

 家族の説得もあり、山崎は翌年に脱会。後にフェアリージャパンの強化本部長を務めるなど新体操界に復帰を果たしている。

 かくも芸能界の「宗教」への反応は過敏だ。山崎が脱会によって表舞台に復帰したのと対照的なのが、1970年代にトップアイドルとして人気を集めた元女優・歌手の桜田淳子(58)だ。

 山崎と同じ1992年の合同結婚式に参加した後、翌年公開の映画『お引越し』を最後に芸能活動を休止していた。4月には東京・銀座の映画音楽イベントのステージで“一夜限りの復活”があると報じられているが、スポットライトの当たる場所からは長く姿を消していた。

 山崎や桜田の結婚式がメディアの注目を浴びたのは、当時の統一教会がすでに献金の返還や脱会を巡って元信者との間に訴訟を抱えており、社会問題化していたという背景がある。

 一方で、「芸能人」でなければ、“入信によってたちまち仕事を失う”という事態になったとは考えにくい。

 これは「イメージ」を商売道具にするタレントならではの特殊な事情だ。幸福の科学への出家騒動で連日メディアを騒がせる女優・清水富美加にしても、「事務所と契約を巡って揉めてしまったこともあるが、それに加えて特定の宗教団体のイメージが定着してしまった彼女を今後、映像作品やCMに起用するところが出てくるとは思えない」(キー局関係者)とみられている。

関連記事

トピックス

警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
このほど発表された新型ロマンスカーは前面展望を採用した車両デザイン
小田急が発表した新型は「白いロマンスカー」後継だというけれど…展望車復活は確定だが台車と「走る喫茶室」はどうなる?
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン