今季中の2000本安打達成を目指すのは、阪神・鳥谷敬(35)も同じだ。プロ入り後自己最低の打率2割3分6厘と苦しんだ昨年の面影はなく、金本(知憲)監督を抜く連続試合出場歴代2位を達成。一時は首位打者に立った。
「鳥谷は毎年、現役の球界最年長・井口資仁(42、ロッテ)と沖縄で自主トレをしていて、今年は走り込みを中心にかなり追い込んでいた。今季はサードでの出場機会が多いが、『北條(史也、22)とショートで勝負したい』と一歩も譲ろうとしなかった。
キャンプでは生き残りをかけて打撃フォームの改造を敢行。スタンスを狭め、下半身リードでタイミングを取ることで広角に打てるようになったと自信を深めています」(阪神担当記者)
他にも、日本球界復帰後の成績が振るわなかった中島裕之(34、オリックス)や、6年ぶりに4番に座った小谷野栄一(36、オリックス)と、全盛期を知るファンには嬉しいベテラン陣の奮起が見られる。
「僕にいわせれば、新井や阿部もまだまだ老け込む歳じゃないですよ」
そう期待を寄せるのは、40歳にして44本塁打、125打点で二冠に輝いた“不惑の大砲”門田博光氏だ。
「ベテランになって一番の敵は、試合に出られないこと。試合に出れば背中の筋肉も柔らかくなり、逆方向へ強い本塁打が打てるようになる。新井や鳥谷は、一時期のような代打起用ではなくなり焦りがなくなったことも大きいでしょうね」