それが、「戸田恵梨香は、すっかり大人の女優になった」と多くの者に言わせ、とても評判が良かった。
実際、『無限の住人』での彼女は、艶やかさと強さと寂しさが合わさったような難しい役を演じていた。アクションシーンも多かったのだが、細い身体でキレのいい立ち振る舞いを存分に見せていた。
個人的には、人より歯茎が見える、あの口元がものすごくセクシーに見えるのだが、男性はどうだろうか?
そういえば、女性の美醜や女優の演技力に厳しい坂上忍は戸田恵梨香のことを「大好き」と公言し、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)の“本気ではしご酒”で、ほろ酔いをいいことに本気で(!)迫っていたものだ。
『無限の住人』と言えば、『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)のスタジオに木村拓哉がゲストで来た際、VTRで出演した三池崇史監督と戸田に対し、番組から「素顔の木村さんはどんな人?」という質問が飛んだ。
「なんで、そんなわかりきったことを聞くの?」と言わんばかりの表情で戸田が放った一言が「木村拓哉!」。つまり、木村はプライベートでも木村拓哉そのものだと戸田恵梨香は断言したのである。
これには横に居た三池監督もおおいに納得したうえ、見事に一言で言いきった戸田を「さすが」という表情で眺めていた。
同ブロックで戸田が話したのは、その一言のみ。あとをフォローするかのように三池監督のほうが遠慮しながら「誤解を恐れずに言うならば、木村拓哉は24時間、木村拓哉なんだよね」と言っていたのが忘れられない。
このエピソード一つをとってみても、思い切りがよく、頭のいい、大人の女優さんなのだと思った。
でも、いたずらっぽい表情をしばしばするうえ、身体は華奢すぎるほど華奢。「肉食系」と言うほどの脂っこさはない、そんなギャップをもつのが戸田恵梨香。
同性から見ても、「これはモテないハズはない」と、おおいに納得できるが、だからと言って「うまいことやってる感」は全くないので女性から嫌われないのだ。
アラサーになって初めて6才下に走ったことにもミョーに納得してしまう。映画化も発表された『コード・ブルー~』で、この先も共演が続く戸田恵梨香と成田凌の今後を見守りたい。