◆元交際相手の衝撃証言
矢野さんとの死別後、千佐子の交際相手で最初に死亡したのは、大阪府でマンションやビルを経営する北山義人さん(仮名)で、2002年4月のことだ。北山家を知る人物は語る。
「北山さんの娘さんから、“父が交際相手の女性に(大阪市内の)マンションを買ってあげた”と聞きました」
また、2006年に千佐子にとって2度目の結婚相手となる兵庫県の薬品販売業・宮田靖さん(仮名)が自宅で死亡した際には、多額の遺産を相続している。
兵庫県内の土地付き一戸建てと、大阪市内中心部にあるビルの一角も千佐子名義になり、それらの資産価値だけでも1億円を超えると推定される。しかもこの前年に千佐子は末広利明さんと交際を始めており、宮田さんと結婚した時期と重複していた。
末広さんには約4000万円を借りており、後に2008年に死亡した3番目の夫(村本佳彦さん=仮名)の遺産で末広さんの子息に返済していたことが法廷で明かされた。
彼女が交際相手や結婚相手から多額の遺産を相続したり借金をしたことについて、これまでは真相が明かされなかった。しかし、公判で検察側はこんな“動機”を示した。この時期、千佐子がリスクの高い先物取引を扱う会社に約3億円をつぎ込んでいたというのだ。