「チケット収入やCD・DVD、グッズ販売などを総合すると、ジャニーズ事務所の年商は1000億円を超えるでしょう。業界2位のアミューズが年商400億円、3位のホリプロが200億円とされるので、ジャニーズの突出ぶりが際立ちます」(前出・スポーツ紙記者)
そうしたビジネスを考案し、拡張する原動力となってきた人物こそ、ジャニー氏とメリー氏の姉弟だった。
『異能の男 ジャニー喜多川』(徳間書店)の著者で、ジャニー氏と親交が深い作家・小菅宏氏が指摘する。
「ジャニーさんは半世紀にわたってすべてのジャニーズアイドルを自ら発掘し、育て、デビューさせてきました。膨大な応募書類に全て自分で目を通し、ダイヤの原石を一瞬で見抜く。ジャニーさんは、書類の写真をひと目見ただけで、その子が20代・30代になったときにどんな顔になっているか分かるのです。
私も過去、幾人かの応募書類を見せられ、『誰がいいと思う?』と聞かれたことがありますが、自分が選んだ男の子は『全然違う』と一蹴されました(苦笑)。私から見れば首を傾げるような子でも、彼が選んだ子は必ずスターになる」
ジャニー氏が「原石」を見抜いてプロデュースし、姉のメリー氏が副社長として経営面を支える。この体制が、企業としてのジャニーズの強さの源なのだろう。
※週刊ポスト2019年7月12日号