吉本興業の権力ピラミッド

 松本は吉本のお笑い養成所・NSC(吉本総合芸能学院)時代に若手マネージャーだった大崎氏に才能を見いだされた。大崎氏は、ダウンタウンの漫才を初めて見た衝撃を〈今までそんなもん見たことがありませんでした。「あ、こいつら連れて吉本辞めたほうがええんちゃうかな」と思いましたね〉(『文藝春秋』2019年4月号)と振り返っている。

 お笑い評論家のラリー遠田氏が解説する。

「ダウンタウンはデビュー当時、その“新しさ”ゆえになかなか芽が出ず、大崎さんも社内で冷遇されていた。しかし売れっ子になって東京に進出すると『ガキの使いやあらへんで!』などさまざまな人気番組を立ち上げ、吉本が企画・制作から番組作りに関わるという現在につながるビジネスモデルを築いていった。また、彼らが売れたことで慣例だった厳しい師匠への弟子入りの必要がなくなり、養成所入りを希望する若手が爆発的に増えた。すべて松本―大崎体制の功績です」

 その結果、松本の存在感は突出した。

「大崎会長以下、岡本社長も藤原寛副社長も幹部は軒並みダウンタウンのマネージャー経験者。今田耕司、東野幸治など彼らに続いて大阪から東京に進出して成功したダウンタウンファミリーこそが主流派です。相方の浜田(雅功)さんは『自分はあくまで松本を支える立場』という姿勢で、今回の騒動でも沈黙を貫いています」(同前)

◆松本が宮迫を、加藤が亮を

 しかし今回の騒動は、その松本が動いたことによってこじれたともいえる。

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン