芸能

ジャニーズ事務所の分岐点「1994年の田原俊彦とSMAP」

『HEY!HEY!HEY!』単体で見れば、SMAPは1995年7月10日に初出演し、その後は1996年2月5日、7月29日に登場したものの、以降は約15年出演しなかった。

 しかし、トークを中心にした『HEY!HEY!HEY!』をきっかけに、歌番組は再興した。創業以来、歌って踊るスタイルを崩していないジャニーズ事務所にとって、大きな出来事だった。しかも、既にバラエティに進出していたSMAPにとって“歌とお笑いの融合”がテレビ界に波及したことは願ったり叶ったりの状況だった。

 このようにジャニーズ事務所を語る時、1994年は大きなターニングポイントとなる。

 田原は1995年に『笑っていいとも!』のレギュラーに抜擢されるなど独立直後は大きく露出が減ったわけではなかったが、1990年代後半にはテレビ出演が少なくなっていく。田原とSMAPは1995年4月5日放送の『’95夜のヒットスタジオ・グレートアーティスト・超豪華!春のスペシャル』(フジテレビ系)を最後に共演していない。この時、テレビ画面上で会話を交わしたシーンはなく、一緒に歌ったわけでもない。

『氣志團万博』で、ジャニーズ事務所を再興させた田原俊彦、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾という4人が何らかの形で絡めば、大きな話題になるのは間違いない。 

■文/岡野誠:ライター・芸能研究家。本人へのインタビューや関係者への取材、膨大な資料から解き明かした著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)が話題。9月17日、山梨YBSラジオ『プチ鹿島の火曜キックス!!』出演。9月28日、東京・下北沢の本屋B&Bにて元CHA-CHAの木野正人とトークイベント『ジャニー喜多川氏を語ろう』を開催。

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