国内

盛大に天皇即位を宣言する「即位礼正殿の儀」その見どころ

皇居・正殿前の中庭には「旙」と呼ばれるのぼり旗が林立するなか、古装束姿の宮内庁職員らが並び「即位礼正殿の儀」を待つ(共同通信社)

 平成が終わりを告げ、「令和」が幕を開けて5か月。新天皇陛下の即位を内外に広く宣言する「即位礼」が10月22日に迫っている。今年に限り祝日となるこの日、新時代を象徴する即位の主要儀式が目白押しだ。皇室の歴史に詳しい、京都産業大学名誉教授の所功(ところいさお)さんが話す。

「『即位の礼』とは、5月1日に行われた『剣璽等承継の儀』に始まり、10月22日に控える『即位礼正殿の儀』や『饗宴の儀』など、即位に関する儀式すべての総称です。

 その中でも22日の『即位礼正殿の儀』は特別です。剣璽等承継の儀は、皇位とともに剣璽を受け継ぐための内輪の儀式でしたが、即位礼正殿の儀は、国内外の代表者を招き、即位を盛大に披露し、決意を表明されます」

 即位礼正殿の儀は、即位礼のいちばんの見せ場と言える。賓客をもてなす祝宴「饗宴の儀」も、即位礼のハイライトとなる重要な儀式。22日はどんな一日となるのか。見どころやポイントを見ていこう。

 13時から予定される即位礼正殿の儀だが、実は朝9時から儀式は始まっている。「賢所大前の儀」と「皇霊殿神殿に奉告の儀」だ。皇室研究者の高森明勅(あきのり)さんが話す。

「この儀式は、天皇陛下は純白の神事服を、雅子さまは純白の十二単をお召しになり、天皇陛下の即位を奉告するというもの。この儀式を終えてから本番の即位礼正殿の儀に臨まれます。全身を洗い清める『潔斎』を行ったりと、早朝から準備で慌ただしい」

 両陛下はこの1日だけで、実に4回もお召し替えが必要という。着替えのたびに潔斎も必要になるため、両陛下の休憩時間はほとんど残らない。

「即位礼正殿の儀では、天皇陛下は『黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)』という、天皇しか着用できない束帯を、雅子さまは『五衣唐衣裳』という十二単をお召しになります。平成の時の美智子さまの十二単は重さ約16kgとされていましたから、お召しになるだけでも一苦労です」(皇室担当記者)

 即位礼正殿の儀は、宮殿でもっとも格式の高い正殿「松の間」で行われる。天皇陛下が即位を宣明されると、安倍晋三内閣総理大臣がお祝いの「寿詞(よごと)」を述べ、万歳三唱、参列者も唱和するという流れだ。

「最大の見どころは、なんと言っても普段お目にかかれない、天皇陛下が即位を宣明される『高御座』と、雅子さまが昇られる『御帳台』でしょう。普段は京都御所に安置されていますが、今回のために運ばれました。どちらも大正天皇の時からの非常に貴重なものです」(高森さん)

関連記事

トピックス

大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
結婚を発表したPerfumeの“あ~ちゃん”こと西脇綾香(時事通信フォト)
「夫婦別姓を日本でも取り入れて」 Perfume・あ〜ちゃん、ポーター創業の“吉田家”入りでファンが思い返した過去発言
NEWSポストセブン
村上宗隆の移籍先はどこになるのか
メジャー移籍表明ヤクルト・村上宗隆、有力候補はメッツ、レッドソックス、マリナーズでも「大穴・ドジャース」の噂が消えない理由
週刊ポスト
(写真右/Getty Images、左・撮影/横田紋子)
高市早苗首相が異例の“買春行為の罰則化の検討”に言及 世界では“買う側”に罰則を科すのが先進国のスタンダード 日本の法律が抱える構造的な矛盾 
女性セブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン