国内

世界は日本の皇室はどう見ているか、尊敬される雅子さま

オランダ国王の即位式に出席され、国際親善を果たされた(2013年、オランダ・アムステルダム/時事通信フォト)

 一世に一度だけの晴れの舞台「即位の礼」。平成の時よりも多くの国や地域、国際機関の代表が参列する予定だ。世界で唯一無二の悠久の歴史を持ち、誰よりも世界平和を希求し、世界各国から敬愛される「日本の皇室」、そして天皇皇后両陛下が、世界にその堂々たる姿をお披露目する。

 世界から注目される日本の皇室。これまで国際親善を通じて世界各国から尊敬の念を集める存在となった。思い起こされるのは、上皇上皇后両陛下による2000年、戦後初めて国賓としてのオランダ訪問だ。

「第二次大戦中、日本軍はオランダ領だったインドネシアで多くのオランダ人を抑留し過酷な環境に置いていました。多くのオランダ人が現地で亡くなり、補償問題もくすぶっていたため、両陛下の訪問当時、オランダでは強い反日感情を持つ人々も少なくなかった」(国際ジャーナリスト)

 1971年に昭和天皇がオランダを訪問した時は、陛下の乗られる乗用車のフロントガラスに液体入り魔法瓶が投げつけられるという事件も起きていた。そうした状況の中で、両陛下は首都・アムステルダムにある戦没者記念碑に足を運ばれた。

 献花され、慰霊碑を見つめ、直立不動の姿勢で頭を垂れられた。そのまま身じろぎもせず1分間、黙祷を続けられた。

「その姿はオランダ国内に生中継され、国中が静まり返ったそうです。同行したベアトリクス女王はその姿に涙を浮かべたといいます。両陛下は現地でオランダ国民と交流を重ねられ、そのことによって、オランダの対日感情は劇的に改善したのです」(前出・国際ジャーナリスト)

 上皇上皇后両陛下は戦没者の慰霊の旅を続けられた。国際親善も含め、皇太子時代に延べ81回、天皇即位後に延べ47回の計128回も外国訪問を果たされ、各国との信頼と友好の構築に努められた。

 そうした上皇陛下の薫陶を受けられ、現在の天皇陛下も国際親善の道を歩まれてきた。

「皇太子時代から諸外国とのおつきあいが密で、特にヨーロッパの王室とは親密な関係を築いてこられました。オセアニアのトンガの王室とも親密で、トンガ国王の葬儀や即位式の時は“ぜひ皇太子殿下にお越しいただきたい”と招かれていたそうです」(宮内庁関係者)

 また、雅子さまも国際親善に取り組んでこられた。

 1994年と1995年、当時皇太子だった陛下の公式訪問に同行し、アラブの7か国を訪れられた。男女が同席しないイスラムの慣習に基づき、陛下と別々に晩餐会に臨まれた雅子さまは、通訳を介さずに各国の女性王族と話を弾ませたという。

「日本の男性皇族が、アラブの男性王族と親交を深めることはこれまでもありました。しかし、女性王族と親しくなり、パイプをつくった女性皇族は雅子さまが初めてです。とても画期的なことでした」(別の宮内庁関係者)

 海外から賓客がやってくる場合は、東宮御所でおもてなしの精神を発揮されてきた。

「元外交官として活躍された雅子さまは、抜きん出た国際感覚をお持ちです。それだけでなく、にこやかで博識で、勉強家という面も持っています。賓客と会われる際も、相手のことをよく勉強され、会話が続くように話題も適切に選ばれ、受け答えも当意即妙です。そうしたもてなしを受けた賓客が、皇室に対し好印象を持つであろうことは言うまでもありません」(皇室ジャーナリスト)

関連記事

トピックス

浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン