芸能

「新垣結衣こそ菩薩である」 好調『逃げ恥特別編』が証明か

アンチがいないタイプ(時事通信フォト)

 SNSの普及、握手会などイベントの浸透もあってスターとファンの距離感が変わったなか、比類なき形で支持を受けている女優が新垣結衣である。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が考察した。

 * * *
 ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の再編集バージョン『ムズキュン!特別編』(TBS系火曜午後10時)が放送されているさなか。第1話~3話までの視聴率がすべて2桁に乗った。ツイッターの世界トレンドでも1位になった。その根強い人気にはびっくり。ドラマはすでに何度か再放送されてきたというのに、飽きられるどころか繰り返すごとに好感度を上げていく。その秘密とは何なのでしょうか?

 まずは脚本・舞台設定の巧さがありそうです。

「未婚」「晩婚化」といった社会のリアルを捉えた上で「契約結婚」というユニークなテーマを設定。結婚を「仕事」としてとらえてみる、という視点の新鮮さがいい。恋愛下手な二人が契約関係から入って次第に恋愛関係になっていくプロセスには、ムズムズして思わずキュンとさせられる。

 演出の遊び心も光っています。ガッキーのコスプレ的シーンを随所に挿入するなど、視聴者を喜ばせる術が多彩。ステイホームと恋ダンスの相性の良さはピカ一ですが、そこへ新たなリモート映像を加えたり新カットを散りばめたりと、「特別編」においてもさらなる魅力を開花させました。

 でも、何といってもこのドラマの一番の魅力は、やはりガッキーの存在ではないでしょうか? 主役・みくりを演じている新垣結衣さんは男も女も「好き」と口を揃えて言う、今や希有な存在です。

「結婚発表をしたら最も“ロス”を感じると思う女性芸能人ランキング」や「恋人にしたい女性有名人ランキング」でも1位となり、CMも引っ張りだこ、高い好感度を維持し続けている国民的女優。常に全方位外交というのか、右から左までをすくい取とってしまうその安定感には驚かされます。

 どうしてガッキーにはアンチが湧かないのでしょう? なぜ、老若男女がこぞってガッキーという存在を肯定的に受け入れるのでしょうか? 

 ガッキー・ファンを自称する中年男性は「とにかく透明感。汚れた世界の中でも、清らかに咲く花のよう」と言う。「ガッキーには今どき珍しい(?)控え目さがあるから」という指摘も聞きました。

「例え喧嘩になったとしても、ガンガン言い返して男のメンツをつぶすようなことは決してしなさそうだから」。なるほど納得。傷付きやすいナイーブな男性陣にとって、ガッキーとはまさしく優しく包み込んでくれそうな癒やし的存在なのでしょう。

番組公式HPより

 では、女性ファンは? 「へんにハシャいだりせず、媚びたりもしないから」「自然体なので女からも支持される」という意見を耳にしました。たしかに化粧は濃くないし、声も黄色く裏返らないし、シナも作らない。自然体とは言っても何も考えてないのではなく、きちんと自分というものを持っていそう。落ち着いてフラットな印象が、女性視聴者の支持を集めるゆえんかもしれません。

 例えば「SNSをしないんですか」という記者からの問いかけに、「映える毎日を送ってないんですよ本当に。見せたいものがない」「たいした毎日送ってないので。寝てばっかりになっちゃうので」とコメントするあたりも自然体のガッキーらしさが滲み出していました。

関連記事

トピックス

4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
吉田鋼太郎と夫婦役を演じている浅田美代子(『あんぱん』公式HPより)
『あんぱん』くらばあ役を好演の浅田美代子、ドラマ『照子と瑠衣』W主演の風吹ジュン&夏木マリ…“カッコよくてかわいいおばあちゃん”の魅力
女性セブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
麻薬密売容疑でマグダレナ・サドロ被告(30)が逮捕された(「ラブ・アイランド」HPより)
ドバイ拠点・麻薬カルテルの美しすぎるブレイン“バービー”に有罪判決、総額103億円のコカイン密売事件「マトリックス作戦」の攻防《英国史上最大の麻薬事件》
NEWSポストセブン
宗教学者の島田裕巳氏(本人提供)
宗教学者・島田裕巳氏が皇位継承問題に提言「愛子天皇を“中継ぎ”として悠仁さまにつなぐ柔軟な考えも必要だ」国民の関心が高まる効果も
週刊ポスト
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一(50)。地元でもショックの声が──
《地元にも波紋》「デビュー前はそこの公園で不良仲間とよくだべってたよ」国分太一の知られざる “ヤンチャなTOKIO前夜” 同級生も落胆「アイツだけは不祥事起こさないと…」 【無期限活動停止を発表】
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
TOKIOの国分太一(右/時事通信フォトより)
《あだ名はジャニーズの風紀委員》無期限活動休止・国分太一の“イジリ系素顔”「しっかりしている分、怒ると“ネチネチ系”で…」 “セクハラに該当”との情報も
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン