それでも東谷氏を信じきっていた女性たちは、出国予定日の直前に「旅行は中止になった」と言われるまで、被害に遭っていることに気づかなかったという。

「『返金する』という言葉を信じていましたが、次第に連絡しても返事が来なくなったんです。周りの人から『彼が詐欺をやってるのは有名だよ』と言われたときは愕然としました」(Aさん)

 同時期に同様の被害に遭った女性は少なくとも20人以上いるとみられ、関東や関西で結成された「被害者の会」では、それぞれのグループが弁護士と慎重に話し合いを続けている。

 東谷氏は、YouTubeの収益化が進み次第、被害者の返済に回すと公言しているが、どれほどの額が入金されるのか。ITジャーナリストの三上洋氏が解説する。

「YouTubeは無料ですが、表示される広告によって収益が分配されます。1再生につき0.3円の広告収入があると仮定すると7000万回の再生数は2100万円に相当。さらに彼は月額490円の有料チャンネルを持ち、そこには4万人以上が加入しています。生配信で視聴者が支払う“投げ銭”も加えれば月に3000万円は稼ぐ計算です」

 だが、仮に収益化できたとしても、一時は借金が5億円近くにまで膨れ上がったとみられる東谷氏が、被害者に優先して返済する保証はない。

「高利貸しからも多額の金を借りていた彼には、先に返さなくてはならない債権者が大勢いるといわれています。ヒットマンから逃げるために中東や南米を転々としているという怪情報もあれば、関西に潜伏しているという説もあり、現在の居場所はわかっていません。一連の暴露動画は、債権者の指示で無理やりやらされていることで、同じく詐欺に手を染めて国際手配されている日本人と行動を共にしているという有力な情報もあります」(社会部記者)

 東谷氏のツイッターに質問を送るとDMで回答があった。まず、BTS詐欺については「その件は自分であれば実行させることはできたかもしれないが、その資金を途中でギャンブルではめられてしまい、すべて失ってしまった。詐欺と言われても仕方ない。ただまもなくすべての被害者に弁済を終わらせる予定である」と説明。真剣佑への借金については、「多数のステマを提供していた流れから、資産運用もしくはマネーロンダリングを相談された。彼は芸能界でも有名であった為、投資資金を貸付資金名目で運用している部分もあった」と主張した。

 RADWIMPSの桑原への借金については、「マッケン(※真剣佑のこと)など取り巻きのタレントにPRに協力してもらっていたアパレルの会社の運転資金として投資資金を受けた。が、同じ理由(※ギャンブル)もあり、全てを失い、その資金についてどうするかを穏やかに話し合っていた。その穏やかであった背景には、ラッドウィンプスの桑原が紹介してほしいと言った女性を紹介したり、多数の女性のアテンド等をしていたから、それに対する気持ちもあり、ラッドウィンプスの桑原も穏やかに話していたのだと思う(中略)解決金などについては、オレを取り巻くタレントたちが、不倫や未成年、レイプなど常に問題を抱えていたから、その件数が多すぎてどれのことを言っているのかがわからない。ただ、事実として数々の問題を起こしたり、そのような不倫の案件やレイプや美人局的な様々な問題や訴訟提起がされそうになった時に、以前から動画で話しているように、自分は何の利益も得ずに、何度もそういった問題を解決してあげてきた」と説明した。

 前出のAさんが嘆息する。

「具体的な返済計画の提示がない以上、彼の言葉を信じることはできません。詐欺を働いた彼が、“正義の味方”を気取って芸能人を断罪する姿には強い違和感を覚えます」

 かつての友人に「覚悟しろ!」と吠える前に、まずは被害者の声と向き合い、自身の疑惑について答えることが先決ではないか。

※女性セブン2022年5月5日号

銀の盾を前に配信を行うガーシーこと東谷氏

銀の盾を前に配信を行うガーシーこと東谷氏(YouTubeより)

下段左から真剣佑、FTISLANDのイ・ジェジン、イ・ホンギ、綾野剛(イ・ホンギのインスタグラムより)

下段左から真剣佑、FTISLANDのイ・ジェジン、イ・ホンギ、綾野剛(イ・ホンギのインスタグラムより)

6000万円もの大金を貸して

東谷氏に6000万円もの大金を貸したという

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暴露の前に真っ先に連絡したのは島田紳助氏だったという

もっとも古いつきあいの田村淳は「いまでも友達です」

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