芸能

上島竜兵さん追悼 老若男女問わず幅広く愛された“伝統芸”と人柄

3人息ぴったりの「お家芸」はお茶の間を沸かしてきた

3人息ぴったりの「お家芸」はお茶の間を沸かしてきた

 5月11日に急逝したダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(享年61)。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、多くの人に愛された上島さんの芸風や人柄について振り返ります。

 * * *

体を張る芸を披露し、楽しませ、毎回キッチリ笑わせてくれる

 近年、ここまで自分の気持ちがもっていかれた有名人の訃報というのもなかったような気がします。5月11日、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが亡くなりました。享年61。

 バラエティー専門放送作家として、多くの番組でかかわらせていただいたうえ、ワイドショーのスタッフやコメンテーターとして、上島さんとダチョウ倶楽部の皆さんには、何度お世話になったか……数え切れません。

 すでに多くの芸人さんがコメントされていますが、誰に対しても優しくて腰が低くて仕事熱心で繊細で……。以前、「竜兵会」の土田晃之サン(49才)や劇団ひとりサン(45才)から、後輩を激励するための会であるはずなのに、途中からいつも上島さんが「俺はこれからどうすればいいんだ」と言いながら泣き出してしまい、フォローするのが大変……というエピソードを『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で聞いたときには、なんてチャーミングなお人柄なのだろうと、さらに上島さんファンになったのを覚えています。

 最近の若手芸人があまりやらなくなった体を張る芸を率先して披露し、楽しませ、毎回キッチリ笑わせてくれたのも上島竜兵さんでした。

 いまは、コロナ禍であることや、コンプライアンスがどうのこうのということで、そもそも、そうした番組自体が少ないのですが、実はそれよりもっと前から、最近の若手芸人さんの多くは体を張らなくなっていました。

 いいとか悪いとかではないのですが、私のような年配の放送作家からしてみたら、それは少し寂しかった。

 でもダチョウ倶楽部だけは、若手の時代から全員がアラウンド60になったいまでも、「熱湯風呂」や「熱々おでん」など、全身を使ったリアクション芸を持ちネタにしていらっしゃった。それらは伝統芸とも呼ばれ、老若男女、幅広い世代に愛されてきました。

 最近、こうした“レジェンド芸”がほかの事務所の若手芸人にも伝わるようになっていた矢先の訃報でした。

 トレンディエンジェルの斎藤司サン(43才)は、ダチョウ倶楽部と共に体を張った画像をSNSにアップ。EXITのお二人も、共演し、学ばせてもらったことを「宝物」と涙ながらに振り返りました。

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン