国内

《ハニートラップ騒動》皇室と関係深いイギリス人男性が中国人留学生と不倫、皇室に関する情報漏洩の可能性…宮内庁が質問に回答

高校2年生のときにイギリスに短期留学もされた愛子さま(2018年、東京・千代田区。撮影/JMPA)

高校2年生のときにイギリスに短期留学もされた愛子さま(2018年、東京・千代田区。撮影/JMPA)

 機密情報がスパイによって漏れていたら……映画の世界のような話が実際に起きた可能性が明らかになった。皇室と関係の深いイギリス人男性のA氏と不倫関係にあったという中国人留学生Bさんに、中国の政府機関との関係が浮上した。

 A氏と皇室との交流は15年を超えており、とりわけ秋篠宮家とは関係が深く、秋篠宮さまが公務で地方にお出かけになった際にお土産を贈ることもあったという。一方のBさんは10年以上前に東京大学大学院に留学したが、複数の名前を使い分けて経済産業省の官僚や学者に接触し、中国政府機関との関係が強く疑われる人物。国際ジャーナリストの山田敏弘氏が緊急レポートする。【前後編の後編。前編を読む

 * * *
 Bさんはイギリスに居を移してからも頻繁に来日し、「研究」という名目で東日本大震災の被災地域など、東北地方に長期滞在していた時期もある。その頃には、Bさんが駐日中国大使館のイベントを取り仕切っていたことが確認されており、例えば、アフリカ北部の国の政府関係者を招いた大使館主催の歓迎会などにも携わっていた。

 公安関係者は、「Bは日本滞在時も、イギリスから来日するA氏と密会していました。A氏を頼って、日本の政府関係者らの人脈も広げていたとみられています」と明かす。A氏から入手した情報はBさんを通じて中国当局に提供されていたのではないか──海外からの脅威に対峙する外事警察の関係者が話す。

「かなり前から中国が日本の皇室に興味を持ち、内部情報を収集していることは把握しています。中国政府が皇室に関心を示すのは、例えば、皇族方の内部情報を掴んでおくことで、有事の際に、日本国民の動揺や混乱を引き起こす情報工作に使えると考えているから。

 また、皇族方が中国に好意を示せば、日本国民の対中意識にも影響を与えるとみており、皇族方の動きを把握して工作の機会を狙っているのです。そうした関係者の動きは我々の重要な捜査対象になっています」

 中国が留学生を利用したスパイ活動を行っていることはインテリジェンスの世界では常識で、世界でも警戒心は強い。日本にも「教育処」と呼ばれる中国大使館の関連施設があり、そこでは現役の中国人留学生だけでなく、過去の留学生の個人データが記録されている。

「日本の滞在先も卒業後の進路も、顔写真つきでデータベース化されているのです。工作に必要な人材をその留学生リストから抽出することも可能です」(前出・公安関係者)

 こうした事情はイギリスも同じだ。映画『007』シリーズのジェームズ・ボンドでおなじみのイギリスMI6(秘密情報部)の元スパイは、筆者の取材に「MI6は2021年から、イギリスの大学に籍を置く学生や研究者らのスパイ活動を調べる特別チームを設置し、中国人留学生らも対象にしてスパイ活動との関連性を調べている」と述べた。

「中国政府とは関係ない」

 中国では2017年、中国企業や国民に諜報活動への協力を義務付ける「国家情報法(※)」が制定された。この法律は国外にいる中国人にも適用される。

(※世界中で約14億人いる中国人に政府のために諜報活動を行う法的根拠を与え、さらに諜報活動に関する秘密保持も課す法律。中国に進出する企業や現地の在外公館などでは、情報流出の懸念に頭を悩ませている)

 中国が諜報活動を活発化させる中で、標的のひとりとして目をつけられたのがA氏だったのだろうか。A氏と交流を持つあるイギリス人は、彼の人柄について、匿名を条件に次のように語る。

「Aさんは気さくな人柄で、自身の交友や要人のプライベートに関しても自然に話してしまうタイプです。自分の家族にも皇族と会った際の会話の内容を話していたようで、当然、不倫相手の女性にも漏らしていたと考えられます」

関連記事

トピックス

維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
《高市首相の”台湾有事発言”で続く緊張》中国なしでも日本はやっていける? 元家電メーカー技術者「中国製なしなんて無理」「そもそも日本人が日本製を追いつめた」
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新の首相補佐官に「秘書給与ピンハネ」疑惑ほか
NEWSポストセブン