国内

百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝

百合子さまは残された3人の仲を最後まで気にかけられたという(2023年6月、東京・港区 写真提供/宮内庁)

百合子さまは残された3人の仲を最後まで気にかけられたという(2023年6月、東京・港区 写真提供/宮内庁)

 皇室は血筋でつながった「家」が集まって構成されている。現在は天皇家を含む5つの「家」があるが、百合子さまを失った三笠宮家では、長らく続く母娘断絶が、家そのものの“崩壊”を招きかねない状況に陥っている──。

 うっそうとした緑を抜けた先に、赤い瓦屋根とオフホワイトの壁のコントラストが印象的な洋館がたたずんでいる。皇族方が暮らす赤坂御用地内にある三笠宮邸だ。築54年とは思えない、瀟洒な雰囲気が漂う邸宅は、「当主」の死去を受けて悲しみに包まれている。だがその静けさの裏で、母娘の相克は続いている。

“ヒゲの殿下”の愛称で親しまれた故・寛仁親王の妻・信子さまと、その長女の彬子さまの断絶から20年。両者の間に刻まれた溝はあまりにも深い。

 11月15日、寛仁親王の母である三笠宮妃百合子さまが101才で薨去された。通夜は24・25日に、葬儀にあたる「斂葬の儀」は26日に東京都文京区の豊島岡墓地で行われる。

「日程と併せて、百合子さまの孫にあたる彬子さまが喪主を務められることが発表されました。百合子さまは、夫の三笠宮さまをはじめ、3人の息子に先立たれています。今回の喪主は、百合子さまの長男の妻である信子さまが務めるのではないか、という見方もありましたが、蓋を開けてみれば喪主は彬子さま。信子さまは入院中の百合子さまの元へ足を運ぶことさえなかったといいます」(皇室記者)

 現在、信子さまは皇居からほど近くにある宮内庁分庁舎内の「旧宮内庁長官公邸」(東京・千代田区)にお住まいだ。一方の彬子さまは、赤坂御用地内の「三笠宮東邸」(旧寛仁親王邸)と京都に構えた拠点を行き来する生活で、長年にわたって母娘はすれちがっている。

 事の発端は、寛仁親王の存命中にまで遡る。1980年に寛仁親王と結婚された信子さま。1990年に寛仁親王が食道がんを患うと信子さまが献身的に看病されるなど、仲睦まじい夫婦だった。

「しかしその後、あちこちにがんが見つかり闘病の日々が長引くと、次第に夫婦げんかが絶えなくなりました。2004年に信子さまが胃潰瘍と更年期障害を理由に軽井沢での療養生活に入られたことで、別居生活が始まりました。2006年に一旦は戻られた信子さまでしたが、2008年に『ストレス性ぜんそく』を発症して旧宮内庁長官公邸に住まわれるようになり、完全に家族の形が壊れてしまいました」(宮内庁関係者)

 2012年6月に寛仁親王が薨去された際、喪主を務められたのは信子さまではなく、長女の彬子さまだった。

「危篤状態の寛仁さまとの面会を希望する信子さまに対し、彬子さまや妹の瑶子さまは頑なに拒まれたといいます。信子さまに対し、『父がいちばん苦しんだときに母は逃げ出した』という強い思いから態度を崩せなかったのかもしれません」(皇室ジャーナリスト)

 わだかまりがとけることはなく、2016年夏には「事件」が起こった。

「彬子さまと瑶子さまの留守中に、三笠宮東邸に信子さまが荷物を取りに行かれたのです。ただ、信子さまは“自宅”であるはずなのに鍵を持っておらず、同行させた鍵業者に無理矢理鍵をあけさせました。そのことを知った彬子さまは、ただただ呆然とするばかりだったといいます」(前出・皇室記者)

 今年8月には、宮内庁が来年度予算の概算要求を発表し、宮内庁分庁舎を総額約14億円かけて改修することが明らかになった。つまり、信子さまのお住まいのリフォームである。

「今後も赤坂御用地の外で暮らすという意思表示であり、信子さまに、彬子さまたちと歩み寄ろうというお気持ちがないことが露わになりました」(前出・皇室記者)

関連記事

トピックス

靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン