今年、同局は『女たちの特捜最前線』や『相棒』の出演者関連の事件が続き、対応に大わらわだった。そしてついには“文春砲”が同局のアナウンサーに放たれ、同局が運営する芸能ニュースサイトでも、奥歯にものが挟まったような表現を余儀なくされていた。
が、他局は件のネタで数字を稼ぎまくった。なかでももっとも視聴者の興味をひいたのは、息子に代わって謝罪会見を行った高畑淳子で、「子供の不祥事に親が出て来るべきか否か」という論点で、報道系のニュースショーもたっぷり時間を割いた。
昼帯でいうと、坂上忍がMCを務める『バイキング』(フジテレビ系)の視聴率がジャンプアップしたのも、高畑淳子を取り上げた日だった。お昼の番組だということで、高畑裕太自身より、「母」高畑淳子のほうに在宅女性視聴者の“数字”があったようだ。
そして、電撃引退を発表した成宮寛貴も高視聴率だったという。
『バイキング』で芸能を扱うのはもともと水曜日のみだったのだが、いまでは月曜日も芸能ネタ。他曜日も、ホットなネタがあれば、芸能ニュースをトップにもってきて、長尺で掘り下げている。
ゆえに、有名無名問わず、リポーターや記者らは大忙しなのである。
実は私はその昔、日本テレビ系の朝のワイドショー(『レッツ』や『ザ!情報ツウ』)などで、井上公造氏や週刊誌記者の佐々木博之氏、スポーツ紙のデスク氏らと共に、「芸能界 噂の地獄耳」というVTR企画に出演していた。当初は視聴率のグラフがそこだけ急上昇する人気コーナーだったのだが、制作担当者が変わると、なかには「芸能嫌い」もいて、やがて各プロダクションからのクレームを上手にさばける人もいなくなり、結局、そのコーナーは終わってしまった。
関西ローカルだが、上沼恵美子さんMCの『週刊えみぃSHOW』(読売テレビ)も似たような終わり方をしたと記憶している。