そんなMステで先輩アナらと同様に鍛えられた竹内由恵アナは、「下平や武内とは異なり、どちらかと言えば堂タイプ」だという。つまり、パッと見は、ふんわりしているのだが、いざ仕切らせてみると堂々としていて、すごい度胸の持ち主ということだ。
その竹内アナ、「まさか『スーパーJチャンネル』を担当させていただくことになるとは…、私がいちばん驚いた」と話す。
キュートなルックスで、スーツよりは、ブラウスやニットセーターが似合うタイプ。表情も、眉間にシワを寄せ、常に戦闘態勢で臨んでいるような古いタイプの女性ニュースキャスターとは異なり、穏やかな表情をしていることが多い。
また、同時間帯のニュースで活躍する日本テレビの鈴江奈々アナや中島芽生アナ、TBSの山内あゆアナ、フジテレビの生野陽子アナ、椿原慶子アナとも異なるタイプで、見た目だけで言うなら、報道番組にはもっともハマっていないように見える。
しかし、読みはキッチリしているし、段取りを間違えたり、とっちらかったりしているところも見たことがない。何より、渡辺宜嗣キャスターや、コメンテーターの大谷昭宏氏、萩谷順氏ら、オジサマたちのテンションが穏やかにキープされているのは竹内由恵アナのキャラによるものだとスタッフが分析していた。
かと言って、いわゆる“ジジ転がし”タイプではないし、そのテの女子アナにありがちなフェロモンが溢れ出ているタイプでもないのである。
番組の後半、とてもありがたく思える瞬間がある。それは、竹内アナが“Mステ”の先輩、堂真理子アナとツーショットの立ちでフラッシュニュースを担当する時間帯だ。
夕方のニュースのメイン視聴者であるM3(50歳以上の男性)はもちろん、F3(同、女性)にも決して嫌われないタイプの二人のキュートな美人姉妹のような女子アナが読むニュースは、視聴者の耳のサイズにも目のサイズにもハマっていているとこれまた大評判。女子アナ特有の「前へ前へ」「私が私が」という雰囲気が全くないのもいいし、そこも本当に珍しい。
「オールドたけうち」に話を戻すと、彼女は、美人顔を険しくさせたり、ゆがめたりすることがしばしばあるが、「ヤングたけうち」は、常にフラット。
だが、渡辺宜嗣キャスターのおじさん的ギャグへの返しは的確かつ、少量の毒も入っているから、ここは“Mステ”で育まれたアドリブ力が発揮されているのかもしれない。
実際、話してみると、これまたフラット。そしてプライベートでもちょっと毒がある。「誰に似ているだろう?」と考えていたら、元フジテレビの中井美穂アナが浮かんだ。
決してガツガツはしていないが、おじさんウケも女子ウケもよく、“猛獣(大物タレント)使い”という一面もあり、ちょいちょい毒を吐く…。竹内アナは中井さんより小柄で、さらにかわいらしいタイプではあるが、芯は骨太とお見受けした。
30歳とはいえ、まだまだ若手。アーティストにもアスリートにも、はたまた芸人にも名前と顔を知られているので、『スーパーJチャンネル』担当にはなっているが、年末年始特番などには各方面から声がかかっていることと思う。「ヤングたけうち」こと竹内由恵アナの今後におおいに期待している。